タイトル通り、家茂が天璋院のことを「母上さま」と呼んでくれましたね。家族という言葉に家定を感じる天璋院なのでした。それにしても、同じ島津でも父の斉輿のやり方は納得できません!父には逆らえない忠教なんでしょうか。
西郷と月照を永送りにしようとは!
「将軍の母」視聴率 25.8 % あらすじ&感想
安政5年(1858)7月21日、徳川家茂と名前をあらためる。
天璋院(篤姫)は、「家茂」と名前を知り、安堵するが幾嶋は元気がない。
「亡き上様から、わたしくは家茂さまの貢献役をおおせつかっている」と、家茂を補佐して、おもてのまつりごとを手伝う気の天璋院。
幾嶋、
「しかしながら、井伊大老はそれを認めてはいないのでしょう?」と、心配する。
家定の死後、天璋院にとっては家茂の補佐をすることが、生きていくための「希望」であると天璋院はいう。
あまりに早く終わってしまった結婚生活、希望がなければ大奥で生きていくのも寂しすぎる天璋院なのでしょう。
幾嶋、この時に本当は言いたかったのでしょうね。でも、家茂がやってくる。
「御先代さま、ご薨去いらいのご心労、お察し申し上げます」と、家茂。
「お心使い、嬉しく思います」と、天璋院。
家茂、将軍といってもまだ若いのを自分でもよく理解している。だから、天璋院をたてて協力してほしいと頼む。
天璋院、「おもてのまつりごとについても、共に学びたい」と。
滝山が、家茂はまだまだ忙しい・・そのような時間も取れぬ・・・に、天璋院
「なんじゃ・・つまらぬ」と、一言。
家茂、天璋院は噂通りの人だという。
「まるで若きむすめごのよう・・」
これに天璋院、「髪まで切ったおなごにそのようなことを!」と、言うのだけど〜笑う。驚く家茂、ほっとする。
家茂、大老・井伊直弼に「母上さまと呼べなんだ」と、恥ずかしそう。
天璋院が家茂の支えになってくれることを言う。しかし!大老・井伊直弼は
天璋院さまは聡明であり、大奥を取り締まる器量もある・・されど忘れてはならないのは、
「天璋院は薩摩の出である」こと。
将軍は家茂に決まったのに未だ、天璋院を警戒する井伊直弼なのね。
家茂、「あの方はそのような方ではない!」と、反論する。
おもてのまつりごとに、天璋院が口を出したら・・家茂で止めて欲しいと頼む井伊直弼。
部屋を出る家茂、天璋院を信じてるようで、井伊直弼の言葉に納得出来ない様子。
天璋院篤姫、家定の言葉を想い出す・・
「次の将軍はいまだ幼き慶福であれば、その貢献役として、そちの力を使えるであろう・・慶福を補佐しておもてのまつりごとを助けてやって欲しいのじゃ・・」
「わたくしに何よりも大事なのは・・生きていく希望なのじゃ・・」と、幾嶋にいった言葉・・
天璋院、家定の言葉のように家茂を補佐して、おもてのまつりごとを助けたいのでしょうね。それが天璋院の「生きる希望」なのかも。
幾嶋、「希望じゃ・・」と、天璋院篤姫の言葉を想い出す。
そして9月・・
井伊直弼は命令をだす。京〜幕府に反対する者を捕らえる。
世に言う「安政の大獄」の始まりである。
その追求の手は、近衛家老中・村岡家にいる、僧「月照」までいく。西郷隆盛も心配でくる。
幕府の追っ手が迫ってる状況、薩摩の仲間は様子を調べにきている。村岡は、西郷に月照を奈良まで連れていって欲しいと頼む。
薩摩・鶴丸城
翌10月、薩摩では島津斉輿側室の由羅とともに帰る。
「まつりごとに欠かせぬものはただ、ふたつ。良くきれる頭と、よ〜く斬れる刀じゃ」と、薩摩の者に言う。
斉彬の作った武器、西洋式軍隊など
「あれは幕府に牙をむくも同然!これらはすべて中止」すべて壊す・・と、斉輿はいう。
ええー!今までの斉彬の苦労はなんだったの?
これらをすべて拒否、反対する斉輿なんだわー。驚く小松帯刀・・
「忠教、そちは愚かな兄と同じ鉄をふむでないぞ・・」
これに逆らえないのよね、父だからでしょう。斉彬の遺言では、弟の忠教に頼む!と、言ったのに・・
この島津斉輿って、長男・斉彬の蘭学趣味が道楽にしか見えなかったらしい。斉彬への不信感が今後、島津家のお家騒動になるらしいです。頑固親父っぽいわ^^;
10月も終わりごろ・・
薩摩・小松家
大久保が帯刀に西郷からの文を渡す。
月照を逃がすため、京を出たものの幕府の監視がきびしく、目的の奈良に行けぬ・・大阪から船で逃げ、下関にたどり着いた、と。薩摩に向かう・・と、文にはあり、驚く帯刀。
この2人を助ける為、帯刀は出来る限りのことをする!と、大久保と話す。
西郷も月照も、薩摩のために動いてくれた大切な人物だし、仲間だもの。
薩摩の様子を知る天璋院は驚く。幾嶋は「近衛家にも・・」と、危機が迫ってることを説明する。斉彬の手足として動いてくれた西郷を心配する。
家茂、井伊大老にいう。
密勅に関わったものを片っ端から捕らえて拷問、それは事実か?と、聞くも
「取り締まりは事実ですが、しかし、それは幕府によるまつりごとを守り抜くためにござりまする」
家茂はそれを聞き、大奥の天璋院に意見を聞く!と。
これに付いてくる井伊大老・・自分も天璋院の意見を聞きたい・・とな。
家茂に妙なことを言わないか、それが気になって来た井伊大老なのだと思うわ。
薩摩の西郷が、朝廷の怪しい動きに関わっている!と、井伊大老。
「天璋院様なら、西郷の居場所を知ってるかと思いまして・・」と、西郷の居場所を聞くが、「知らぬ」と、答える天璋院。
そりゃ、薩摩の仲間を売るようなことはしないはず。この時は知らなかっただろうし・・
井伊大老は家茂にいう
「この密勅の件、これは朝廷が幕府にしかけた戦とみておりまする!」と、井伊大老の言葉に驚く家茂・・
「今までまつりごとは、幕府、すなわち徳川家に一任されていた。それを朝廷は内密に諸藩と結び、突き崩そうとした・・これを戦といわずとして何というでしょうか!」
「同じ事を繰り返されたら、まつりごとはたちゆきませぬ!」と、井伊大老。
よってこの際、関わった者はつぶすべし!と、強気の井伊大老は自分の意見をいう。
天璋院には、今や「大御台であり、徳川を第一に考えて欲しい」と、いう。
「もちろんじゃ、それは亡き上様にもお誓いしたことじゃ・・ただ、わたくしは上様との、もうひとつの誓いも果たすつもりじゃ・・」と、天璋院。
もうひとつの誓い・・それは家茂が将軍になったら、天璋院がその貢献役となり・・と、家茂に話してる時!
井伊大老!!!
そのことについて、天璋院をわずらわせることは無くなった・・将軍貢献職として田安家の者が選ばれ、決まった・・これに愕然の天璋院・・
ここで家茂
「されど、天璋院さまがわたくしの貢献役となること、亡き公方様のご遺言なのであろう。ならば、それにも従わなければならん。」
天璋院に、家茂は将軍となってからも、色々と世話になるつもりだという。
嬉しそうな天璋院篤姫・・さすがにこれには反対出来ない井伊大老。
天璋院、幾嶋に西郷のことをいう、驚く幾嶋・・
まわりの侍女たちも天璋院に去ることを告げにくる。篤姫に仕えていたものは、天璋院になったとき、本来はお役目は終わるのでしょうね。
国に帰るのかしら・・大奥を去る侍女たち。
「まわりの者が・・どんどん去ってゆく・・」と、天璋院。
「御台さまから、大御台さまとなられたのですから。それは避けようがありませぬ・・」と、幾嶋は答える。
こういうある意味、ちょっとしたシーンも大事に描いているので人気があるドラマなのだと思います。
薩摩に不安を感じる天璋院・・
薩摩に着いた西郷、月照の保護を斉輿に願うも・・捕まってしまう2人。
斉輿
「西郷とやらに月照を・・永送りとさせよう」驚く帯刀・・
永送りとは?西郷に月照を殺させることを意味する。
帯刀は、斉彬の弟である忠教に必死で頼み込む。
西郷、月照の2人を永送りから助けて欲しい!と・・しかし、忠教はこれを拒否する。
本当は助けたい・・だけど、父が水戸藩の実権を握り、幕府が一橋派追求の手をゆるめない今、彼らを救う方法はない!と。
「西郷は・・この後の薩摩にとってなくてはならない者にございます」と、帯刀。
「許せ・・帯刀・・」が、返事の忠教・・どうしても出来なかったのでしょうか。
帯刀、もう自分でやるしかない!と、思ったのでしょう。
大久保と2人で西郷のいる旅籠に自ら行く。
帯刀は、西郷、月照の2人に旅籠から港までの図面をみせる・・近いうちに騒ぎを起こすので、その隙に抜け出してほしい・・と、帯刀の言葉を理解する西郷。
これで西郷は状況が掴めたのでしょう。
下関にいったらかくまってもらえる・・と知る西郷たち。
「小松様、このご恩は忘れまはん」と、西郷、月照。
帯刀もこれに関わっていると、危険なので逃がす西郷・・仲間思いです。
その夜、船で移動〜国境へ送られることになった西郷、月照・・
月照は、西郷に斉彬の死後、預かった西郷の命を返す、そして自分の命を西郷に託す・・これはもう、自分は生きられない、けれど、西郷に今後を頼みたかったんじゃないかな。月照、永送りも知ってたのかも。
西郷になら・・殺されてもいい・・そう思った月照でもあったのでしょうね。
西郷は月照だけを逝かせない!と、2人で海に飛び込む・・自殺した・・ってことでしょうか。
けれど、西郷だけが助かります。
薩摩では大騒ぎ・・西郷が死んだ・・と、話している。
しかし、西郷は助かった!との情報がある。月照は亡くなり、悔しい思いで泣く西郷であった。月照も薩摩のために働いた・・けれど、志半ばでした。
薩摩藩・島津家老女の小の島、幾嶋に西郷は奄美大島に送られる・・と告げる。
文を渡すも、西郷は死んだことになっている・・と、いう。
生きていると、幕府に西郷を差し出さなければならない・・すると西郷を慕うものが騒ぎを起こす。命を奪えばよけい騒ぎは大きくなる・・と、説明する。
薩摩はすっかり変わってしまい、斉彬の命令で動いていた老女・小の島も役目は終わる。(クビ?)
これが最後のおつとめ・・と、小の島。
斉輿が長男・斉彬のすべてをひっくり返し、壊してるような感じです。
斉彬、あんなに苦労して頑張ったのにー!
幾嶋はそれを天璋院に伝える。
「そうか、西郷が・・」
「命が助かっただけでもようございました。あの者ほど、お殿さまに尽くした者はおりませぬ・・」と、幾嶋。
「西郷が生きてくれているのは・・それだけで希望じゃ・・」
「はい・・」と、幾嶋。
安政5年(1858)12月1日 家茂、正式に十四代将軍となる。
庭の梅を見る天璋院と家茂・・天璋院が転びそうになり、素早く支える家茂
「母上さま、大丈夫ですか?」
「いま・・なんと?」と、天璋院篤姫。
「やっと、お呼びすることが出来ました。前から何度も言おう、言おうと思いながら、どうしても口にできずにいたのです・・」
「母上さま?」と、天璋院は驚き、言葉にする。家茂は
「良きおりなので申しておきます。これからは母上さまを、他にかわるものなき家族としてお慕いし、お守りしていきたいと考えております。」
「かぞく・・?」と、その言葉に家定を想いだす天璋院・・
「わしはなぁ・・御台、初めて思うたのじゃ。徳川将軍家を残したい。わしの家族をな・・家族じゃ・・」
家定の言葉を想い出した天璋院、涙を流す。驚く家茂。
「わたくしは・・1人残されたわけではなかったのですね・・あなたという、新しい家族が出来たのですね。」幾嶋はうつむいて涙を隠す。
涙で微笑む天璋院を、家茂は
「どうなされたのですか・・やはり、母上さまはむすめごですね・・」
天璋院、家定の死後、本当に寂しかったと思います。家族も子供もいない。
だからこの家茂の心、「家族」という言葉に感激したのだと思います。
幾嶋の涙の様子もとても良かったです。
京の都
新たに多くの者が捕らわれていた。
天璋院、幾嶋に「家茂さまも希望なのじゃ」と、言う。
新しく天璋院付きとして「御年寄・重野」を紹介、おもての人間にも詳しく、井伊直弼の動きも掴みやすい・・と説明する幾嶋。
そして幾嶋、突然きりだす。
「幾嶋、このあたりで大奥から下がりとうぞんじます。」と、言う。
驚く天璋院、本当ならば幾嶋、役目を果たせなかった時に下がるべきだった・・と。
「わたくしは・・わたくしを許せないのです」と、幾嶋。
斉彬にとても忠誠だった幾嶋としては、責任を感じてしまい、篤姫が新たな希望を持って幸せそうなことも、嬉しい自分・幾嶋すらも許せないのでしょうね。
「天璋院さまは、天璋院さまとして、やるべきことをおやりになったまでのこと。それに今、家茂さまがお城にあがられて、わたくしは・・心より安堵しているのでございます・・」と、幾嶋。
天璋院が家茂と家族となり、安堵する自分(幾嶋)すらも許せないのでしょうね。
あれほど、斉彬の密命!一橋慶喜を!と、言ってた幾嶋だし。
家茂を認めることは、殿である斉彬に反する!そう思う幾嶋でもあるのだと思います。
本当に薩摩に、斉彬に忠義を尽くしてきた幾嶋らしい。
とめる天璋院篤姫、涙を流す・・
あぁ、幾嶋までも去ってしまうのでしょうか。
天璋院のように涙を流さず、涙をこらえる幾嶋が良かったです。