神木隆之介と有村架純、2人の演技がとても良かったです。内容も不思議な能力と切ないロマンス。
フォルトゥナとは運命の女神であり、この瞳を持った者は死ぬ人が透けて見える特殊な能力がある。
ネタバレ度は80%くらい。
ストーリー
子供の頃、飛行事故で両親を失った慎一郎(神木隆之介)は、真面目に仕事をして生きてきた。
周囲から友人、恋人もいないのを心配されるが気にしない慎一郎。
ある日、携帯ショップで出会った葵(有村架純)と話をするように・・。
葵の手が透けて消えかかっているのを目撃、動揺を隠せない慎一郎には特別な力があった。
透けて見える人はいずれ、死んでしまうというもの。
親しくなりかけていた葵が死んでしまう・・と、慌てて彼女を守ろうとする慎一郎。
こんな内容です。
慎一郎はある日、胸の痛みに不安を感じ、検査をすると狭心症とわかる。
そもそも、彼は何故、こんな力を持っているのか・・
それは、慎一郎が病院で担当医から教えてもらった事。
「それは・・生死を彷徨うと人の死が見えるようになる。透けて見えた人間がまもなく死んでしまう・・」と。
大切なことは・・
「人の運命に関わってはいけない・・神の領域だから。勝手に他人の運命をいじれば、その代償を支払うことになる」
「運命を変えた人間の・・その後の人生すべてを背負うことが出来るのか?出来ないならやめておけ」と、担当医は言うのです。
この先生も実は同じ力を持ってます。
だから、慎一郎の苦しみも理解できるのです。
預言者でもない、神の弟子でもないものね。
ただ、未来が見えるだけ、その能力があるだけなのです。
だから、人の未来が見えても・・何もしない方が良いのでしょう。
人の命を救うと、代償として自分の命が削られてしまう。
葵に出会う前から色々、人を助けてるので狭心症はそのためだと思います。
ちなみに自分が透けた場合は見えない。
たとえ、人を助けても誰にも知られることはない。
無駄死にだ、という担当医。
今度、誰かを助けたら死んでしまう、と慎一郎に告げる。
「それでも・・自分の大切な人を守れたら・・意味あるんじゃないですか・・?」と、答える慎一郎。
「葵がいたから・・この力の意味を・・生きる意味を・・知ることができたんだ。
だからきっと何度、運命が繰り返されたとしても、僕は同じ選択をするのだと思います」
自分が死んでも、それを周囲がわかってくれなくても構わない。
愛する人を守れるのなら・・と、思いでしょうね。
この辺り、原作と少し違うようです。
原作は百田尚樹の小説。
周りにいる人が透けて見え、もうすぐ死んじゃう?と、知ったら・・怖いですよね。
本人には教えるわけにもいかないし、教えたとしても信じてくれないでしょう。
慎一郎は、この力のせいで悩みが多いです。
憎たらしく思う相手も、透けて見えたら・・「ああ、こいつももう、死んじゃう?」なんて思うわけです。
すごく不思議な力。
霊感とかと同じように、自分ではどうしようもないのです。
慎一郎は、子供の頃の飛行機事故で大きなトラウマを持ってます。
あの時、まわりは沢山の人が死んでいく中、幼い少女を助けたのです。
それが葵だった・・とは、観ている人は予想出来るでしょうね。
あの映像から、事故で生き残ったのは慎一郎と葵だけのような気がします。
病院の先生も同じ力を持っていて、慎一郎の思いを聞いてくれました。
きっと、自分も悩んだのでしょうね、医師として。
ラストで、葵を守るために慎一郎は電車を止めるために走ります。
クレーンが倒れ、電車と衝突するから。
彼が頑張ったおかげで、多くの命が助かりました。
でも、これで彼の心臓は止まってしまったのでした。
理由は心筋症なのかも。
その後の葵のシーンには驚きました。
まさかね・・って感じでとても良かったです。
そして、映像と共に流れるONE OK ROCK の「In the Stars (feat. Kiiara)」がすごく素敵です。ぜひ、聴いてくださいね。
Takaの声は本当に素晴らしい。
好き度は★3個(満点5個)