隣人同士で騒音トラブルが発生・・嫌がらせは収まることもなく激しくなってしまう。
2019年製作・日本・G・106分
ネタバレ度50%くらい
ストーリー
吉岡真紀(篠原ゆき子)は小説家であり、子供を育てる母親でもあった。
ある日、隣人/若田美和子(大高洋子)がベランダで布団を叩く音に驚き、注意をすると・・。
こんな感じで始まります。
元は逮捕された騒音おばさんです。
それを別の視点から描いた作品であり、とても興味深く重い内容でもありました。
前半は軽くコメディ風なのですが、途中からSNS炎上もあり、後半は予想外の展開に。
子供を見ないで小説を書くことに夢中な真紀。
それを心配し、子供の面倒を見てくれた美和子です。
ただ、真紀は自分のことに夢中であり、美和子の気持ちを全く考えていません。
「勝手に子供を連れ出さないで」と、激怒するほど。
子供が1人だと危ないので、面倒を見ていた美和子なのに・・。
内容は真紀の目線で描いているので最初、私も美和子はただの騒音おばさん!と、思ってました。
でも、ちゃんと美和子には事情があり、それをまったく無視している真紀がいたのです。
色々書くとネタバレになってしまうのですが。
美和子が布団を激しく叩く理由もあって、それを説明しようとしたのに聞く耳を持たない勝手な真紀に苛立ちます。
美和子役の大高洋子も徹底した演技で引き込まれますし、真紀役の
篠原ゆき子には本当に苛立つほど。
2人とも素晴らしい演技ですね。
深い事情があるけれど、あまりそれを言いたくない気持ち、状況もわかります。
でも、隣人なのだから少しは状況を把握して思いやる気持ちも大切だと思いました。
集合住宅だからこそ、ある程度の距離感を保ちつつ、それなりに親しくすることも必要かと。
SNS炎上の恐怖も感じつつ、いい加減なマスコミの対応にも怒りを感じますね。
内容がリアルであり、無駄のない優秀な脚本だと思います。
相手の事情を知らず、面白半分でいい加減なことをしてはいけない、と。
ましてや小説家として、一方的に隣人を悪く書くことは良くないと思います。
きっとどこにでもあるようなリアルな出来事だと感じる方多いでしょうね。
ラストの方は泣けました。
ネットフリックスでは見放題、プライムビデオでは有料です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)