兄が事件を起こし、逃げ惑う加害者家族の様子を描いてます。容疑者の妹をマスコミから守る刑事の苦悩も。
アマゾンプライムビデオで視聴。
2009年製作・日本・118分
ネタバレ度50%くらい
ストーリー
平凡な4人家族の船村家・・ある日、未成年の長男が小学生殺人事件の容疑者として逮捕される。
刑事・勝浦(佐藤浩一)、三島(松田龍平)は容疑者家族の保護を命じられる。
こんな感じで一気に引き込まれます。
未成年の犯罪・・という事で報道陣たちがすごい勢いで船村家にやってきます。
「容疑者の顔を撮れ!」と。
それが次第に「容疑者の家族も同罪」と、マスコミだけでなくネットを中心に拡散されます。
容疑者の妹・沙織(志田未来)を守るため、場所を変え逃げる勝浦。
ネットでは物凄い勢いで2人を捜索、すぐに居場所がバレてしまいます。信じていた沙織の友人までもが裏切り者で・・という展開。
まず、すごく驚いたのが事件が発覚後、すぐに警察は加害者家族を守るため、両親をその場で離婚させます。
苗字を変える必要があるから。
容疑者と同じ苗字だとよけいに周囲から責められる、って事ですよね。
その場で離婚、すぐに奥さんの苗字にするため、奥さんの方に婿養子で再婚です。
こうやって加害者家族を守るんですね・・衝撃でした。
その後、両親は家宅捜査のため家に残り・・妹を保護するため、指示された場所へ移動を続ける勝浦。
けれど、マスコミにバレて写真を撮られてしまいまた、場所を移動するはめに。
そんな勝浦が逃げ込んだ海辺のペンション。
そこはある事件の被害者夫婦がいる場所でした。
加害者家族・沙織を連れて逃げる勝浦は、別の事件・被害者家族に助けを求めるのでした。
まあ、ペンションという場所だったからですが。
15歳の沙織を演じる志田未来の演技が素晴らしいですね。
常に周囲を警戒、社会に対する怒りを持ちつづけた目、表情が良かったです。
勝浦を演じる佐藤浩一はもう、安定の演技。
三島役の松田龍平がチャラくて、緊張した空気を良い意味で壊してる感じ。
古い作品なので視聴してる方は多いでしょうね。
フジテレビ「踊る大捜査線」の脚本家・君塚良一が監督、亀山千広がプロデュース。
ネットやマスコミは「警察は税金で加害者家族を守ってる」「警察は被害者家族を守れない」と、「加害者家族も同罪」と、責めます。
この描写がすごく怖い、本当に恐怖でした。実際、あんな事が起きてるなんて・・。
前半、勝浦に連れて行かれる沙織ですが状況がいまいち、理解出来ていないのに苛つきました。
加害者家族だから追われる・・というのを15歳なら理解出来るはず。
それとも、この作品が作られた2009年ごろって社会の意識はそんなモノだったのか・・。
沙織の母、裏切った友人などのシーンは驚きました。
勝浦も家族を失いそうになりながら、必死に仕事として沙織を守る姿に感動。
重い内容だけど観て良かった作品です。
未視聴の方、おすすめ。
プライムビデオで見放題でした。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)