フランス映画「エール」のリメイク。両親、兄と暮らす高校生のルビーだけ耳が聞こえる家族の物語。
2021年製作・112分・PG12・アメリカ・フランス・カナダ
ネタバレ度50%くらい
ストーリー
幼い頃から、家族の耳として通訳をしているルビー(エミリア・ジョーンズ)は高校生。
毎朝3時に起床、家業の漁業を手伝う日々。
新学期、気になる男子と同じ合唱部に入部するルビー。
こんな内容です。
「エール」と基本内容は同じですね。向こうは弟だったのが、こちらでは兄がいる設定。
そしてこちらの家業は漁業ですが、「エール」では酪農、農業です。
漁業になった分、こちらではルビーがいない日、船舶からの警告が聞こえず、聴覚障害者だけで船に乗るのは危険・・とお金がないのに罰金を支払う羽目に。
ここで家族と言い合いになったルビー。
通訳を雇って船に乗せるお金はない、けれどルビーにも自分の人生もある、予定もある。
毎日、船に乗って家業を手伝うのは厳しい、それを理解してくれない両親。
兄(ダニエル・デュラント)は家族の犠牲になるな、とルビーを庇ってくれるのですが・・。
母親(マーリー・マトリン)は特に心配を理由に手元に彼女を置いて家業を手伝わせたい、
「あなたが通訳をしてくれないと困る!」という流れ。
子供は親の所有物ではないし、家業を手伝うため生まれてきたのでもない。
それなのにずっと通訳をさせられ、我慢してきたルビーは怒ってしまいます。
それでも家族にとって自分は必要な存在・・大好きな家族と考え直して家業を手伝う事に。
親を捨てられない気持ちも理解出来るけれど、ずっと親のそばにいて助けることも出来ない。
その葛藤に苦悩するルビーは「エール」でも同じです。
ルビーは家族と仲良しで絆も深い、だから歌の練習よりも家業を優先させるのです。
大好きな歌を先生に認められ、頑張りたいルビーなのに。
合唱部の歌を見に行った日、無音のシーンがあり、家族にはこんな感じなのね・・と、驚きます。
愛するルビーの歌声が聞こえず、切ないと思います。
「エール」の方が好きな男の子マイルズ(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)との絡みは少ないですね。
歌の試験の時、最初は行かない、と言ってたルビーが行く気になり、ハラハラしたシーンが「エール」の方が興味深かかった。
先生もユニークキャラで面白かった印象も。
最初に観たのが「エール」で泣けました。
ラストは同じく音楽の専門大学に行く彼女を応援する家族たち。
これは内容を知ってるので無意識に「エール」と比べてました。
どちらも家族愛の素敵な物語、でも私は「エール」の方が好きでした。
未視聴の方、おすすめです。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)