息子に対する母と父の願いは同じ。でも白人と黒人では考え方が基本的に違う、と実感した物語。ネットフリックス視聴。
2019年製作・アメリカ・90分
ネタバレ度40%くらい
ストーリー
18歳になった息子ジャマールが家に戻ってこない。
黒人であるため、不安でたまらない母は警察署内で待機しながら情報を待っていた。
別居中の白人の夫が来て言い争いになる2人。
こんな感じで登場人物はとても少ない舞台劇のようでした。
母は黒人、父は白人でFBIで優秀。
そんな父親は息子に嫌な思いをさせないよう、最高の暮らしを提供して、僻むこともなく白人と付き合うことを優先させていた。
そんな父に対し、大人になるにつれ疑問を感じ始めた息子ジャマール。
母は黒人だから、そんな息子の敏感な思いを理解出来る。
黒人同士で友達になり、行動する意味も。それが理解出来ない白人の父。
ジャマールが戻らない不安を警官に相談、事情を聞く母なのですが。
相手の話を聞こうともせず、不安を言いたい放題にイラつきました。
でも、母にすれば「身体の大きい黒人」なら、警察官に撃たれてもおかしくない世の中・・と、痛いほどに感じてます。
だからこそ、心配で早く情報を知りたいのでした。
別居中の2人ですがやはり、妻がヒステリックになるのに耐えられなくて、嫌になった夫でした。
後半、待っていた警察官の上司が来て事情を説明してくれるのですが・・。
彼も黒人だったのです。
そんな彼は黒人である母親に、息子に大事なことを教えるべきだった、というのですが。
黒人は白人に逆らうことなく、おとなしく生きていろ、みたいな雰囲気の内容でした。
そんな風に生きたくない母親ですが、白人の父親に教えられたことは何の役にも立たなかったのです。
黒人には黒人なりの生き方が必要であり、それを守らないと殺されても仕方ない・・みたいな現実が怖かったです。
うまく説明出来ないのですが、そんな感じの作品でした。
殺害シーンなど出てきません。
ひたすら警察署で話し合う夫婦、警察官たちの会話劇のようでした。
最後には驚きの展開が・・。
この恐怖は日本人にはきっと、理解出来ないのでしょうね。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)