ホラーでもなく不思議な展開に引き込まれた謎だらけのスリラー。
2021年制作・アイスランド、スウェーデン、ポーランド合作・106分・R15
監督 ヴァルディミール ・ヨハンソン
ネタバレ度30%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
アイスランドに住む羊飼いの夫婦はある日、羊の出産を手伝う中、羊でない“何か”の誕生に驚く。
“何か”に亡き娘アダの名前をつけ、子供のように育てる夫婦。
こんな内容です。
羊でない何か?って驚きました。
冒頭、馬の群れ、沢山の羊たちが大自然の中に溶け込み素晴らしい映像でした。
でも、その羊たちが妙な感じでやたら映っていたのです。牧羊犬、猫もいるのですけど。
不穏な空気の中、セリフもとても少ないのでワクワクでした(^^;;
もっと知りたい方
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90%のネタバレ
イングヴァルとマリア夫妻は昔、娘アダを失っていました。
その名前を生まれた「何か」につけ、我が子のように愛する夫婦。
マリアの深い愛情に何も言えないイングヴァル。
アダの母親である母羊は子供を求めて鳴きますが・・その声に不安になるマリア(ノオミ・ラパス)。
目障りな母羊をある日、銃で撃って殺し埋めてしまいます。マリアはその後、羊の夢をよく見るように。
アダは羊と人間の形をしている羊人間。頭、右手は羊でありその他は人間。
そんな時、夫/イングヴァルの弟/ペートゥルが来ます。
2人と羊人間のアダを見て驚きますが・・。
イングヴァルから、「俺たち夫婦には口を出すな」と、言われてしまいます。
納得出来ないものの、一緒に生活するペートゥルはアダに草を与えようとしますが・・。
アダを連れ出し、銃を向けるペートゥルはその瞳に人間の子を感じて撃つのをやめてしまいます。
マリアはアダのことを「天からの授かり物」と言ってます。
ペートゥルはアダを人間の子として接して仲良くします。
けれど、ペートゥルは兄の寝てる間にマリアを誘い、拒否されて家を出ることに。
犬は何かを感じ警戒しますが殺されてしまいます。
アダと一緒に車の修理に向かうイングヴァルは羊男に撃たれて亡くなります。
アダを連れ去る羊男。
イングヴァルとアダを探し、見つけるマリアは夫の死にショックを受け悲しみますが・・何かを感じ振り向きます。
完
イングヴァルを撃ち殺した羊男のビジュアルには驚きました。
全裸ですが全身に毛が生えていて、狼男のような雰囲気。頭は完全に羊であり、大きなツノがあります。
アダにとっては見た目から、本当の父親だと思いますね。イングヴァルとマリアは育ての親ですから。
前半、羊の出産の前に羊が何かに襲われた感じでした。たぶん、生きていたので羊男が襲った?とか。
それで羊人間のアダが生まれたと予想。
何故、あの年までアダを連れ去らなかったのか?難しいですね。
犬が警戒していたので、何度か様子を見に来てた羊男かも。
たぶん、自分が幼いアダを育てるのは大変だし、様子を見ながらマリア夫妻に育てさせたのかも。
じゃあ何故、イングヴァルを殺したのか?
母羊を殺された復讐?それとも、アダを連れ出す時に当然、反抗されて邪魔だから殺したのかな。
よくわかりません^^;
見る人を選ぶ映画でしょうね。ホラー感はあるけれど、怖さはありません。
ただ、犬と羊が殺されたので苦手な方は注意してください。
リアル感もなく作り物なので私は気にしなかったですけど。
猫は見てたけれど、邪魔もしないから殺さなかったと思います。
ラスト、マリアの我に返ったような表情はきっと、自分が犯した罪に気がついたからだと思いました。
幼いアダは純粋な目で可愛いです。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)