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映画「ハケンアニメ」ネタバレあらすじと感想

アニメ業界で働く主人公が憧れの天才監督とまさかの戦いに!ネットフリックス視聴。

2022年制作・日本・G128

監督 吉野耕平

原作 辻村深月

脚本 政池洋佑

ネタバレ度90%

ストーリー

地方公務員からアニメ業界に転職した新人監督・齋藤瞳(吉岡里帆)の憧れは天才監督・王子千晴(中村倫也中村友也))。

デビュー作「サウンドバック 湊の石」を成功させようとスタッフは懸命に動く。

瞳はプロデューサー・行城理(柄本佑)に連れられ、次々とアイドルのような撮影、インタビューまですることに。

ストレスがMAXになりつつ、日本中の子供達にアニメで自分の思いを届けたい瞳。

王子千晴の復帰作「運命戦線リデルライト」と瞳の「サウンドバック 湊の石」で、2人はそれぞれの思いをアニメに託し、“ハケン=覇権”を争うことに。

 

こんな感じで始まります。

アニメ監督なのにアイドルのように写真撮影、インタビューもあり多忙な瞳です。

しかもアニメも描かなきゃならないし、とても大変な状態。

そして憧れでもあり、ライバルになる天才監督・王子千晴のアニメ「運命戦線リデルライト」と視聴率争いで気も抜けません。

王子千晴にとって、この作品は復帰作であり失敗は出来ない。

実は天才監督と言われても・・王子千晴には非常に大きいストレスでもあったのです。

冒頭、行方不明の王子はハワイ旅行に・・とあったけどそれは嘘。

実はホテルで必死に描いていたのです。

それを感じさせない雰囲気が大物感もあるのですが。

 

この王子千晴役の中村倫也氏がすごく似合ってるんですよね。

偉そうでもあり、自然体かつわがままでスタッフを振り回す演技も良い。

王子千晴の才能を認めているプロデューサー・有科香屋子を尾野真千子が演じます。

暗い母親役が多かったけれど、この作品では有能なプロデューサーとしてカッコ良い。

王子のアニメ「ヨスガ」で勇気をもらい、一緒に仕事をするのが目標だったのです。

それだけの思いもあり、我儘でも王子を支える妻のような存在の有科。

ラスト近くでは王子から

「なんなら俺、結婚してあげてもいいけど・・」と言われます。

「えっ?」と、驚く有科香屋子。返事のシーンはなし。

 

アニメは普通、夕方くらいに放送される関係で子供達が見ることが多い。だから、子供に刺激を与えるような内容はダメ。

もちろん、主役が死ぬのもタブー。

でもアニメを描いてる作家としては納得できるものを届けたい。それがプロデューサーや、TV局の偉い人からダメ出しされてしまうのでした。

まあ、子供にとって大好きな主人公が死んでしまうのはショックでしょうけど。

王子千晴は納得したものを、と思いでラストに主人公が死ぬエンディングを描きたい、と言い出します。

それはスポンサーの関係もあるし、無理だと呆れる有科。それでも最後は王子の気持ちを理解、TV局の偉い人を説得するのでした。

 

そんなアニメの裏側を描いてる作品です。

驚いたのは声優と監督との関係。やはり人間なので感情もあるし、思うように台詞を言って欲しい。

でも、描いた本人でないと微妙なニュアンスは伝わらないもどかしさも。

声優と関係が悪くなれば・・台詞もうまく言ってもらえないジレンマもあるでしょうね。

新人監督の瞳にはハードルが高いことばかり。

もちろん、後半では自分の思いをスタッフに理解してもらい、最終回を修正することにも成功する瞳です。

でも残念ながら、最終話の視聴率争いでは瞳の負け。やはり王子は強いのでした。

 

瞳の隣に住む子供・太陽はアニメが嫌い。

「あんなの嘘じゃん。現実にはヒーローなんていない」と。

その言葉で子供の頃を思い出す瞳。

「この世界には魔法なんてないんだよ」と突っぱねていたのでした。

瞳が王子千晴に憧れていた理由は、アニメの主人公が自分のように団地に住む普通の女の子だったから。

魔法を使える不思議な少女はいつも可愛くて・・というのが多いのに。

あれなら私にも・・と嬉しかった瞳は、子供たちにあの頃の自分のように喜びを届けたい、と思いでアニメの世界に入ったのでした。

そして子供の頃の自分にも見せたかった王子のアニメ。

 

ラストでは瞳のアニメを見た太陽が「なんでもあげる」と、アニメの台詞を言ったのを見て喜ぶ瞳。

孤独だった太陽が、友達とアニメの話で遊んでるのを見て、やった!、と感激。

「通じたんだ。私の描いたアニメで・・」って。

 

最初、子供たちにはあまり見向きもされなかった瞳のアニメ。

天才とまで言われる王子のアニメの方が大人気。

ものすごいプレッシャーで、憧れの王子千晴との公開対談もあり、瞳には緊張することばかり。

そんな瞳を演じる吉岡里帆が物凄く良かったです。

メイクも可愛い系なのかな?普段のお姉さんっぽい彼女と違い、メガネが似合うキュートな瞳でした。

 

神作画の並澤和奈(小野花梨)のシーンもすごく引き込まれました。

「サバク」の表紙に描く設定で、瞳にキャラクターの様子を聞いてサラサラと描いてしまうのです。

アイドル声優・群野葵を演じる高野麻里佳は本物の声優・歌手。すごく可愛い顔と声でびっくり。

 

原作を知ってる人にはもちろん、納得出来ない人も多いでしょうけれど。

初めて見る私にはとても面白くて好きですね。

まあ、漫画家の裏みたいな感じでは、佐藤健神木隆之介小松菜奈バクマン」の方がリアルっぽくて驚きもありましたけど。

どちらも普段、アニメを見ない私には素敵な映画です。

物を作る裏側って見れない分、とても興味深いですね。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

好き度は★3個(満点5個)

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