映画「犬も食わねどチャーリーは笑う」ネタバレあらすじと感想

夫に対して不満がある主婦がSNSに愚痴を投稿。実際にあり得そうな内容のブラックコメディ。

アマゾンプライムビデオで視聴。

2022年制作・日本・G・117分

監督 市井昌秀

脚本 市井昌秀

ネタバレ度40%（後半ネタバレ度90%）

ストーリー

ホームセンターで働く田村裕次郎（香取慎吾）は結婚4年目。

働く主婦/日和（岸井ゆきの）と平凡な生活。家にはペットのフクロウ/チャーリーがいる。

鈍感な夫に不満がある日和はいつも、SNS「旦那デスノート」に文句を書き込んでいた。

会社で蓑山（余喜美子）から、デスノートの存在を教えてもらい、衝撃を受ける裕次郎は俺のこと？と気が付く。

こんな内容です。

主演の香取君、岸井さんの独特な雰囲気でブラックコメディ風が面白いです。

SNS「旦那デスノート」には他にも書き込んでいる人がいて途中、オフ会のようにリアルで会う日和。

その中には裕次郎の会社の女性/蓑山（余喜美子）もいます。

そこで、蓑山は「チャーリー」が日和・・と驚いて、裕次郎に話したことを告白。

裕次郎はデスノートを知っている、と驚く日和はそれでも書き続けます。

もっと知りたい方

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90%のネタバレ

デスノートに文句を書き込んでる日和だけど、1番の言いたいことは「流産した時の裕次郎の対応」でしょうね。

彼なりにどう対応して良いのかわからず、「そっとしておいた」と言うのだけど。

日和としては「一緒に悲しんで欲しい」でした。

ここで大きくすれ違う2人の思い。

これがあるから、裕次郎のすべてが気に入らない日和なのかな、と思います。

本当は裕次郎のように「言いたいことは相手に言わないと通じない」と、私も思います。

夫婦でも、言葉にしないと相手には伝わりません。

それが日和の若さではまだ、気が付かないのだと思いました。年を取れば気が付くことかな、とも。

途中、

「大事なのは思いやり、労り」と言葉にハッとする裕次郎です。

ある日、ファミレスで1人食事をする裕次郎、そこへ会社の後輩が来て一緒に食べます。

これを誤解して、浮気？と勘違いする日和。

デスノート/チャーリーの書き込み、

「残業と称して浮気ですか。ベタな不倫ドラマみたいで反吐が出そうです。いよいよ離婚の足音が近づいて参りました」

驚く裕次郎は日和に「このチャーリーって日和だろう。向き合うことから逃げてる」と激怒。

ネットの書き込みは一方通行、反論させないで人を傷つけてる、と言う裕次郎。

いいね、を貰えて嬉しいと言う日和。

「だからって直接、向き合うことから逃げたら違うだろう」と怒る裕次郎。

結婚した時、「家事は私がやる。あなたは仕事に集中して」と言った日和。

「そんな考え、とっくに変わってるよ」と反論する日和。

「流産した時、私がどんな気持ちだったか・・裕くんにはわかんないよね・裕くんは筋トレや仕事に集中してればなかったことに出来るもんね。私のこと、ほったらかしてる」という日和。

「そっとしておいたんだよ」と、言う裕次郎。

「私はね・・ただ・・一緒に嘆いて欲しかったんだよ。直接、向き合うことから逃げてたのは裕くんだよ」と怒る日和。

その後、旦那デスノート書籍化を断る日和。

後輩、若槻/結婚式の日・・若槻はデスノートを見て結婚に絶望。奥さんに連れられ、仕方なく結婚式をすることに。

哀れな若槻くんが面白い。

誓いの言葉も言えず・・お通夜のような結婚式に。

裕次郎/結婚祝いのメッセージ。

「長い結婚生活の中、お互いを思いやる気持ちを忘れてしまい、けなしあってしまうこともある。それはとても辛くて逃げ出したいくらい・・そんな時は一緒に生活を始めた最初のころを思い出してください。何もなくても・・胸がいっぱいでワクワクだった頃を・・」と、言う裕次郎。

裕次郎の後輩から打ち明けられ、不倫は誤解と知る日和。

蓑山に質問する裕次郎。

「夫婦ってなんだと思いますか？」

「うなぎの掴み取りかな。取れたと思ったらぬるーとすり抜けちゃう。相手のことがわかったと思った瞬間、またわからなくなる・・でも掴む努力を忘れたら・・もっともっとわからなくなる」と答える蓑山。

蓑山の言葉に何かを感じ、日和と向き合う決意の裕次郎。

日和に思いをぶつける裕次郎。

「ちゃんと私を見て・・なんて恥ずかしくて言えなかった」

夫婦でも所詮、他人だから言いたいことは言うべきだった、と日和。

「俺も向き合うことから逃げていた」と、反省する裕次郎。

日和と一緒にいたい・・と、告白。

そして出会った頃を思い出し、お互いに反省する2人。

完

2人の思いが伝わってくる物語でした。

若いからきっと、自分の思いばかりが先走り・・離婚も・・と。

でも、よく考えてみれば夫婦も他人、言いたいことは言わないと伝わりません。

それを実感した2人だと思いました。

「わかって欲しい」では通じなくて、「〇〇して」と言わないと相手はわからない。

それは長年、一緒に暮らしていてもあると思います。それがまだ、結婚4年とかだったら、全く通じないと思いますね。

通じない、わかってくれない、と諦めたらもう離婚しかないと思ってしまうでしょうか。

モヤモヤした物を心の中にしまっても、ずっと「モヤモヤ」は消えません。

相手にはっきり、伝える必要があると思いますね。

もちろん、簡単ではないけれど。

旦那デスノートで、結婚が怖くなった若槻くんがめちゃ面白かったです。

香取くん、ものすごく大きくなっててびっくり。

ただ、フクロウを飼ってる設定が必要ないと思いました。真似する人が増えそう。

自由を奪って縛り付けている飼い方、問題あると思いました。

映画はすべての人にもおすすめ。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

好き度は★3個（満点5個）

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