ユダヤ人の金塊を探して争う醜い人々を描いた物語。主人公だけは真面目で良い人でした。
2023年制作・ドイツ・100分
5月26日からネットフリックスにて配信中。
監督 ペーター・トアバルト
脚本 シュテファン・バルト
原題:Blood & Gold
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
あらすじ
第二次世界大戦末期1945年、ナチス親衛隊は必死に隠された金塊を探していた。
ドイツ軍脱走兵のハインリヒ(ロベルト・マーザー)は戦争に嫌気がさして逃げる途中、ナチス親衛隊に捕まり縛り首にされてしまうが・・農婦エルザ(マリー・ハッケ)に助けられる。
彼女は農場で弟/パウルと暮らしていた。
ナチス親衛隊の隊長(アレクサンダー・シェーア)らは近隣の村にあると言われるユダヤ人の金塊を探し、村人たちの家から食料を奪い、嫌われていた。
もっと知りたい方
↓
↓
90%のネタバレ感想
エルザは弟パウルと静かに暮らしていたのですが・・ハインリヒを助けたことにより、金塊騒動に巻き込まれてしまいます。
ハインリヒは助けられ、エルザの思いに感謝しつつも娘を探しに向かう途中です。
けれど、ナチス親衛隊が村に来て食料探しでエルザが襲われてしまいます。
見ていられず、エルザを助けるため親衛隊を殺すハインリヒ。
バレたらまた捕まり、今度こそ殺されるのでエルザ、パウルらと共に逃げるのですが。
パウルは飼っているリタという牛を可愛がっていて・・途中、家に戻ってしまいます。
結果、リタは殺され・・パウルは拉致されてしまいます。
駆けつけたエルザ、ハインリヒはパウルを探して危険覚悟でナチス親衛隊のいる街へ。
教会では牧師が必死に親衛隊らに「殺してはならない」と、説得するのですが・・パウルは殺されてしまいます。
激しい戦いになり、エルザ、ハインリヒらも応戦します。ハインリヒは足を負傷、エルザは拉致されてしまいます。
一方、エルザを昔、愛したユダヤ人の恋人レベッカと重ね、プロポーズする中佐ですが・・彼女は中佐を毒で殺害、逃げ出します。
この時、中佐の顔半分に穴が空いてるシーンが映ります。顔の傷部分は仮面で覆われていたのです。
指輪を目の中から取り出し、エルザに捧げる中佐は気持ち悪いですね。
村でロベルトにユダヤ人が隠した31個の金塊の場所を聞く中佐。
昔、村で唯一のユダヤ人が村人に嫌われ、危険を感じて村を出ようと会社を売り、パレスチナに亡命しようとします。でも両親は拒み、村人の怒りは爆発。
金塊は会社を売った売却益ですが村人は気づかず、ソーニャと悪人だけがこの騒動の時、金塊を隠したのです。
(金塊は村長、ラインコバー、ウィルツが隠す)
その後、ソーニャたちがお墓に隠した金塊を掘り起こしますが見つからず。
「盗んではならない」と言葉を発見、神父の仕業!と激怒。
神父の話を聞いて、金塊は教会にあると知るハインリヒ。
ソーニャたちは牧師を脅して金塊の行方を追求・・教会に来てみつけますが・・爆発して仲間は死亡。
罠と知らず、金塊に夢中になったソーニャたち。
教会にナチス親衛隊、ハインリヒがいると知り、助けに向かうエルザ、夫人は銃で応戦。
凄惨な戦いになり、エルザとハインリヒが残ります。
ドイツのラジオでヒトラーの死を発表、戦争が終わります。
ソーニャは1人、金塊を奪って車で逃走中に米軍に襲われ、奪われてしまいます。
その後、ハインリヒは娘ロッテと再会します。
最後の最後まで、金塊を奪いあう人々を描いた作品でした。
最後、ソーニャは教会でまだ生きていたので金塊を奪って逃げようとしたんですね。
でも、世の中そんなうまくはいかず・・金塊はソーニャを襲った米銀が手にしたのです。
しかも、軍曹は金塊を入手したことは黙ってる、と言ってました。
この映画、最初から音楽の演出が変わってるというか・・妙な感じで驚きでした。
脱走兵のハインリヒを追うナチス親衛隊・・と悲惨な状況なのに音楽はテンポ良くて明るい。
緊張感もなくてポップな感じで不思議な気もしました。
その後も重要シーンでも普通、暗い音楽になりそうなのがテンポ良いのが面白いと思います。
戦争シーンはなくて、金塊を奪い合う人々の血みどろの争いという感じの映画でした。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)