アニメですが脚本が凝っていてサスペンス的にも最高に面白かったです。
ネットフリックス、アマゾンプライムビデオでも視聴出来ます。
2023年制作・104分・PG12・日本
配給 東映
劇場公開日 2023年11月17日
監督 古賀豪
脚本 吉野弘幸
原作 水木しげる
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
あらすじ
雑誌の記者/山田は廃村となった哭倉村へ来たが・・。
昭和31年(1956年)、血液銀行に勤める水木は日本の財政界のトップである龍賀一族の当主/龍賀時貞の死を知り、一族がいる哭倉村へ。
村では龍賀沙代、いとこの時弥、克典、乙米らと共に時貞の遺言を聞くことに。
遺言では時貞の長男/時麿が当主に選ばれるが・・屋敷では次々と一族が死んでしまう事件が発生。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
時麿が殺害され、犯人として捕まったのが幽霊族の末裔であるゲゲ郎です。(鬼太郎の父)
ゲゲ郎は生き別れになった妻を探していて捕まってしまいます。(彼は犯人ではない)
しかし、次々と龍賀一族が殺害される事件が起きて・・不安になる人々。
水木の目的は龍賀製薬の血液製剤「M」の秘密、これをゲゲ郎と協力しあい、探ることに。
その代わり、ゲゲ郎の妻探しも手伝う水木です。
「M」は使用すると、数日間不眠不休で働くことが可能な不思議な薬。これを戦争でも使用していた・・と噂も。
龍賀乙米の娘/沙代に慕われる水木。
(乙米は時貞の長女)
沙代は村から出たいと思っていて、水木に東京に連れて行って欲しい、と懇願。
頼まれ、引き受ける水木ですが・・彼女は時貞のお気に入りと知り愕然とします。
色々な事件が起きる中、2人は真実を探り出します。
一族の時貞爺さん、これが悪党で幽霊族を半殺しにして生きたまま血液を奪っていました。
つまり、「M」は幽霊族の血液から出来ていたのです。
ゲゲ郎の妻は時貞により、血液を奪われ老婆のように枯れていました。
生きている妻と再会、時貞への怒りで闘うゲゲ郎ですが・・。
亡き時貞は幼い時弥から魂を追い出し、身体を乗っ取っていました。
相続争いと血族のタブーを描いてる中身の濃い作品ですね。
水木は戦争中のトラウマもあり、時貞の作った世界に激しい怒りを感じます。最初は普通の会社員としての野望だけで村へ行ったのですけど。
殺された幽霊族の怨念で出来た怨霊の塊のような妖怪/狂骨が登場します。
これがすごく強いのですが、最後は幽霊族たちの魂がゲゲ郎/妻のお腹にいる子供(鬼太郎)の声で集まります。
狂骨で出来たちゃんちゃんこをゲゲ郎の身体に。
これ、先祖の幽霊族の霊毛で編んだものだそうです。
狂骨の怨念は強く、水木にちゃんちゃんこを着せ、ゲゲ郎は妻を託します。
ゲゲ郎の力でも怨念を倒すことは出来ず・・消えてしまいます。(ゲゲ郎の身体はほぼ消える)
現代に戻り、山田を狂骨から助ける鬼太郎は目玉おやじ(ゲゲ郎)と一緒にいます。
最後の狂骨は時貞に魂を追い出された幼い時弥でした。
時弥の魂を救った鬼太郎、目玉おやじ・・という流れで終わります。
(助け出された水木は老人となって発見されています)
不思議な時間の中、物語は進む展開で引き込まれます。
斬新な発想、興味深い妖怪たちと本当に楽しめました。
未視聴の方、絶対に見た方が良いですね。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★5個(満点5個)