心に傷のある少女を助ける夫婦の物語。チョークで描いた境界線の中にいることで精神が落ち着いていた少女。
2022年制作・スペイン・107分・16+
監督イグナシオ・タタイ
ネタバレ度30%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
6年間、不妊治療をしている夫婦パウラ(エレナ・アナヤ)とシモンはある日、心に傷を抱えた6歳の少女クララと出会う。
心を閉ざし、話もしないクララを助けたい思いで優しく接するパウラ。
チョークで描いた境界線の中にいると落ち着いているも、境界線から出るとヒステリー状態になり、暴れてしまうクララだった。
こんな感じのトラウマを抱えた女の子を助ける夫婦です。
どこの子かもわからず、2週間以上たっても捜索願も不明。医師の勧めもあり、家でクララを預かるパウラとシモン。
もっと知りたい方は
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90%のネタバレ
パウラとシモンはクララを家で預かり、チョークで描いた境界線を伸ばせば、家中も歩ける、動けることを知ります。
ただし、怯えて境界線からは出ようとしないクララ。
話さないクララですがパウラと親しくなり、心を開き始めます。
隣人でもあり、友人のエドアルド・オリバレス夫妻の子と遊ばせたり、相談に乗ってもらいます。
ある時、オリバレス妻マイテがジャムの瓶に入っていたガラスの破片で口の中を怪我する事件が・・。
まさかクララでは?と、驚くシモン。
シモンは6年間、不妊治療をして疲れ果て1年間、治療を休む約束をパウラとしていました。
ですがパウラは待てず、自分だけ注射を打ち治療を続けていたのです。そんな事で夫婦の間に、妙な雰囲気が・・。
パウラがクララに夢中になっているので、僕たちは親じゃない、と言いたいシモン。
そんなある日、パウラの飲み物の中にガラスの破片が・・。
慌てるパウラ・・そしてクララは消えてしまいます。
警察に捜索願を出すパウラたちですが見つからず。
警察に事情を聞かれたパウラは、警察の検視報告書を勝手に持ち出し、自分で調べ始めます。
行方不明の子供達の資料を見て、クララ手作りの紙人形を発見するパウラ。
12歳のイングリッドという女の子が失踪、クララと同じように手作りの紙人形を作っている子でした。
クララがいた部屋から、境界線と絵を見直し、隣人が怪しい!と感じるパウラ。
慌てて警察に通報、隣人の家に1人で向かいます。
「オリバレスはイングリッド・モランの失踪にも関与してるかも」と。
ジャムの瓶の中にガラスの破片を入れたのは隣人オリバレス。
パウラの携帯を盗んだのも彼。
そもそも!クララを最初に誘拐?道路の白い線に向かって歩け、と命令して放置したのもオリバレスでした。
パウラの隣人であり、友人として家にも来てる関係なので家の中もよく知ってます。
1人、隣のオリバレスの家に入るパウラは襲われ、地下に監禁されてしまいます。
この時、トンカチの尖ってる方で鎖骨付近を刺されたパウラ。
あれじゃ、死んじゃう!と大量出血・・。
無表情でトンカチを引き抜くオリバレスが怖い!!!
パウラから聞き出し、検視報告書が車の中にある、と知るオリバレスは外に。
その間、ドアを蹴破り地下に監禁されていたクララに助けを求めるパウラ。
自分でチョークの境界線を増やし、移動を続けるクララは外に脱出成功!
このシーン、ドキドキです。
クララが逃げないとパウラは死んでしまいます。いずれ、クララも母親のイングリッドのように・・。
クララから聞き出し、母の名はイングリッドと判明。
つまり、12歳のイングリッドも誘拐監禁していたオリバレス・・って事でしょうね。
ええ?じゃあ、クララの父親は?
6歳のクララはチョークで古い境界線を消し、新しく広めに描いて1歩1歩、前に進みます。
隣の家(パウラ家)にはシモンの姿が・・叫ぶクララは境界線に関係なく、ゆっくりと勇気を出して歩き出します。
しかし・・オリバレス妻マイテに見つかってしまうクララ。
翌朝、マイテはオリバレスに宣言。
「息子たちには好きな時に会う。旅費も出して」と。
「地下室は?」と、質問するオリバレス。
無言のマイテに感謝するオリバレス。
つまり、地下室の件は黙ってる、だから私は息子と自由にさせて、と条件を出した感じのマイテでしょう。
今まで、オリバレスの言いなりですべてを我慢していたマイテでしたから。
そして・・警察に捕まるオリバレスとマイテ。
その後、TV電話で楽しそうに会話するパウラとクララ。
パウラのお腹は大きかったので無事、妊娠したようでした。
これで終わりです。
クララ母のイングリッドの詳細はありませんでした。12歳で失踪してたはずなのに。
他の方の感想も聞いてみたくなる作品でした。
面白かったのでオススメ!
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)