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映画「茜色に焼かれる」ネタバレあらすじと感想

尾野真千子主演、話題の人間ドラマ作品をプライムビデオで視聴。

2021年制作・日本・144分・R15

監督 石井裕也

脚本 石井裕也

ネタバレ度30%(後半ネタバレ度90%

ストーリー

団地で13歳の息子/純平(和田庵)と2人で暮らすシングルマザーの田中良子尾野真千子)。演劇が好きでお芝居も上手い。

7年前、夫/陽一(オダギリジョー)を交通事故で失っていた。

コロナ禍で経営してたカフェが破綻・・お金を稼ぐため昼も夜も働いている。

 

こんな感じの内容です。

夫を失ったシングルマザーの苦悩を描いてるヒューマンドラマ。

息苦しい社会でも必死に耐えて、息子を育てる母の強さを感じました。

夫への賠償金を受け取らず、花屋のバイト、夜は風俗で働いている良子です。

もっと知りたい方

90 %のネタバレ

 

7年前、自転車に乗っていた夫/陽一は理不尽な事故で亡くなってしまう。

相手は認知症の老人だったので逮捕もされなかった。

謝罪がない、と納得出来ない良子は賠償金を受け取らず、必死で働き息子を育てている。

純平は上級生にいじめられるが母には話さない。

 

花屋のバイトも突然の解雇となり、夜のバイトをしながら施設に入居している義父の世話もしている良子

施設の費用、亡き夫/愛人の子供の養育費も支払っている。

夜のバイトで出会った糖尿病のケイ(片山友希)と親しくなる良子。ケイは「いつも私は見下されている」と、社会的弱者の苦悩を良子に話す。

1年に1回、夫の命日に夫/友人らと飲みに行く良子。

同級生/熊木と再会、久しぶりに胸の高まりを感じる良子夜の仕事を辞めるが・・ふられてしまう。

 

ある日、純平を虐めてる上級生がベランダに火を付け、火事で団地を追い出されてしまう良子たち。

住民に迷惑をかけた、という理由だった。

理不尽な事が続いても、怒らない良子に泣いて意見するケイはガンを告白。

酔った良子を迎えに行く純平はケイに一目惚れ。

 

熊木に文句を言うため、呼び出す良子は包丁で追いかける。見守っていた純平は慌てて止める。

風俗店/店長の中村が、良子の代わりに熊木を殴ってくれる。

その後、ケイが亡くなり「自殺でなくて事故です」と、思いたい純平。ケイとデートの約束をしていた。

中村から、ケイが貯めたお金を受け取る良子。

良子親子のため、お金を使って欲しいと言葉を残していたケイ

 

純平と自転車で帰る良子。

「母ちゃんが頑張るなら・・俺も頑張る。母ちゃん・・大好きだ」と、言う純平。

「純平・・もう1回、同じこと言って」と言う良子。

茜色に染まる2人は前に進む。

理不尽なことが続いても、必死に生きる良子です。

息子の純平も今時?とは思えないほどに優しくて母思い。あの良子の息子だからやはり、良い子に育ってるのでしょうね。

周囲の男たちは本当にウンザリするほどに嫌なやつばかり。

そんな男たちを笑顔でスルーして、生きる良子の逞しさも感じます。

真面目に生きてるのに何故?と、思うくらいに不幸が重なり・・と、重い内容なのですが引き込まれます。

 

本当は泣きたいほどに苦しいはずなのに。息子を育てるために自分を押し殺してるのでは?と思ってしまいます。

息子と生きる上でルールを作り、守っているのに。周囲はルールを破る者ばかり。

生きることが嫌になりそうなのに、本当にすごいと思います。

私ならきっと、賠償金を受け取ってしまいそう。夫への思いとそれは違う、と自分に言い聞かせて。

 

観ていて感じることが多く、あっという間に終わった映画。

コロナ禍の葛藤をも描いてるのでリアルな作品ですね。

あの状況でも「まあ、頑張りましょう」と、言う良子の思い。愛人の子にも養育費を払い続ける、相当な強さがないと挫けそうです。

加害者の息子、弁護士、夫の友人たちも本当に胸糞。

まだ、風俗店の店長/中村(永瀬正敏)の方が頼れるかも。

 

尾野真千子、純平役の和田庵、ケイ役の片山友希、皆さん素晴らしい演技でした。

特に良子が怒りをケイに話すシーン、迫力ありました。

ラストは良子のお芝居シーン、あれは亡き夫に言いたいことを言ったのでしょうね。

普段、言えないことを芝居で伝えたと思いました。それを理解出来ない純平の顔が面白かったです。

どんな男だろうと、夫を愛してしまった、良子なのでした。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

好き度は★4個(満点5個)

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