ルッカのあらすじ園

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「MOTHER (マザー)」最終回「ずっと愛してる」ネタバレあらすじ

ドラマのテーマは「愛すること」だと思います。母性もあるのだろうけど、そこに「愛」があるからこそ、出来ること、待てること、信じられることなのだと思います。

テーマも地味、ストーリーも重いので「怖くて見れない」と、意見がとても多かったですけれど、このラストなら「見ても大丈夫」と、言いたいですね。ハッピーエンドです。ドラマとしても素晴らしい作品です。

出演

松雪泰子山本耕史酒井若菜倉科カナ芦田愛菜高畑淳子、田中裕子

主題歌 「泣き顔スマイル」hinaco

11話  視聴率 16.3%

最終話

「おかあさん・・・いつ、迎えにくるの?おかあさん・・・会いたいよお・・。もう一回・・・・誘拐して・・・。もう一回・・・誘拐して・・・」と、赤い靴を持って涙を流す怜南。

「・・・つぐみ・・つぐみ・・お母さん・・会いたいけど・・」と、涙を流す奈緒・・突然、電話が切れてしまう。

 

「こんな時間にどこ、かけてたの?」と、施設の先生。

涙をぬぐい、笑顔になる怜南は電話を後ろにかくして

「天気予報・・」と、笑って誤魔化す怜南に受話器を取り上げる先生。

「勝手に電話しちゃ、ダメでしょ?」

 

この怜南の顔、「あ・・取られちゃった。お母さんと話したいのに・・」と、複雑な顔です。泣いてたのにすぐ、笑顔で誤魔化す怜南。

 

葉菜の病室

水色の毛糸で編み物をする葉菜・・突然、具合が悪くなり苦しむ。

首にはつぐみからのビーズネックレス。

奈緒が入ってくると、笑顔で迎える葉菜。

「最後まで編みきれなかったら・・お願いね。」と、葉菜。

「はいはい。何か、本でも買ってこようか。夜の間、退屈でしょ。」と、奈緒

 

苦しそうな葉菜なのだけど・・奈緒にはそんな様子をみせない。

 

走馬燈ってあるでしょ。」と、葉菜。

「・・走馬燈・・?」

 

「ほら、人は死ぬ前にそれまでの人生のところどころを思い出して・・走馬燈のように巡るって。」と、葉菜。

「うん。」

「それがね。今から楽しみなの。」

「楽しみなんて・・」と、奈緒

奈緒を連れて・・逃げてたころのこととか・・・富山から・・名古屋、名古屋から焼津・・焼津から前橋・・最後には宇都宮・・あなたの手をひいて、列車を乗りついで・・逃げ回ったの。」

「・・・覚えてないな・・」

「何をやっても、うまくいかなくてねえ・・心細くて怖かった。」

「うん。」

「でも・・でもね・・内緒なんだけどね・・楽しかったの。あなたと逃げるの・・楽しかった・・」と、奈緒をみつめる葉菜。

 

もう、涙腺崩壊です。

 

「だから・・今も楽しみにしてるのよ・・ステキなお芝居の切符持ってるみたいに・・」

「・・・うちに・・帰ろうか・・?」と、奈緒

「先生たちに・・迷惑かけちゃうわ。」と、奈緒をみる葉菜。奈緒は首をよこにふる。

笑顔でうなずく葉菜はうれしそう。

 

柚川医師の言葉

「これからあと・・2、3日かもしれません。明日、明後日は・・明明後日はないかもしれません。」と、思い出す奈緒

 

すでに医師からの言葉で覚悟を決め、葉菜を家に連れて帰ろうと奈緒です。

 

室蘭・白鳥園

千葉の克子おばさんからお菓子などを送ってもらい、段ボール箱の中、お菓子を取り出す怜南。

本の間に挟まってる封筒、中のお金を確認する怜南。(2 万円くらい・・)

何かを考える怜南・・・

 

すでにこの顔、決意した怜南です。「これなら行ける!」と。この顔、半端じゃないです。

 

スミレ理髪店

2階の部屋にふらふらと、入ってくる葉菜は、部屋がきれいに掃除してあるのに喜ぶ。

つがいの水色インコを見つける葉菜。

「お店の人に聞いたの。お母さん、いつも見てたって。」と、奈緒

「でも・・」

「2人で飼おう。」

「・・うん・・」と、嬉しそうに微笑み、インコに声をかける。

 

公園

「当時、取り調べを担当された・・」

「ひどい亭主でね・・酒を飲んじゃ、あの人に暴力をふるった。」と、老人。

「15 年の刑期ということは・・殺意があったんですよね?」と、駿輔。

「いや、あの人の供述は終始一貫してた。カッとなって、マッチで自宅に火をつけたって。娘を連れて半年間逃亡したって。」

「あの温厚そうな人が・・人殺しをするとは思えないんですが?」

「わからんよ。人間には男と女と・・それでもう一種類・・母親というのがいる。これ、我々にはわからんよ。」と、笑う老人。

 

この老人はスミレ理髪店、常連のお客であり、スミレさんの夫です。「母親」という、もう一種類は男性にはわからない・・と、老人の言葉でした。

 

スミレ理髪店

2階の部屋で編み物をする葉菜は、奈緒に洗濯機、炊飯器も使いづらかっただろうと、いう。

「わかるから、寝てて。」と、奈緒に「今日は、具合がいいの。」と、笑顔で編み物を続ける葉菜。

奈緒は横になるようにすすめる。

編み物の手を止め、横になろうとする葉菜は笑顔で、洗濯機の使い方を教える。

「はいはい。」と、笑顔で応える奈緒

 

本当にやさしい、面倒見の良い葉菜です。

 

洗濯物を持って店におりる奈緒は・・・突然、開いたドアから怜南が入ってくるのを見る。

「おかあさん!!!」と、笑顔で抱きついてくる怜南。

「おかあさん・・」と、怜南に驚く奈緒

「・・つぐみ・・?」

「誰だと思った?」と、帽子をとる怜南の笑顔に愕然の奈緒

「・・どうしてここにいるの・・?」

「あのね、・・バスに乗ったの。図書館の所でおりて、青色の電車に乗ったの。函館駅から、夜の電車に乗って東京に着いたの。」と、笑顔で説明する怜南。

 

「1人で・・来たの?」と、驚く奈緒

「1人で来たよ。」

「誰にも言わないで?」

「あのね、それで新宿駅から・・」と、怜南に驚く奈緒

「どうしてそんなに危ないことするの?1人で・・そんな・・遠くから来られる・・」

「来れたよ。あのね。ずっと前、地図で調べたの。克子おばさんがお小遣いくれたから。切符買ったの。」と、怜南の手をみると・・すり傷がある。

「これ・・どうしたの・・?」

「あのね、函館駅の階段の所と、新宿の階段の所と・・」と、すり傷を奈緒にみせる怜南。

 

奈緒は1人で来た怜南のことを心配

「もっと、大きなケガをしたらどうするつもりだったの?・・もしものことがあったら・・」と、涙をためて怜南にいう。

「お母さん・・つぐみに会えたの・・うれしくないの・・?」と、泣き出す怜南。

「お母さんに・・会いたかったのに・・」と、怜南を抱きしめる奈緒

「つぐみ・・」

「おかあさん・・」

「会いたかった・・」と、怜南を抱きしめる奈緒

 

まさかの事で驚きの方が大きかった奈緒。怜南はもう、「会いたい」と、気持ちだけで突っ走ってきた。これを本当に心配する奈緒、あの顔は母ですね。

 

スミレ理髪店・2階の部屋

布団で寝ている葉菜をみつけ

「あ!うっかりさん。」と、布団の上に飛び乗る怜南。驚く葉菜は

「つ・・・ぐみちゃん・・・?」

「うっかりさん。もうすぐお昼だよ。まだ寝てるの?ふふふ・・」と、明るく笑う怜南に葉菜も笑顔になる。

「小鳥さんがいる!」と、インコを見つけてそばにいく。

葉菜は笑顔で怜南をみつめ・・奈緒に「・・?」と、いう表情。

「藤吉さんに相談してみる。」と、奈緒

 

驚く葉菜、奈緒は駿輔に相談するという。

 

「じゃあさぁ。最終電車の運転手さんは何で帰るんだろう?あ!電車に住んでるんじゃない?」と、お手伝いをしながら話す怜南。

「今度、聞いてみたら?」と、奈緒

 

フラフラと、葉菜がキッチンのようすを見に来る。

「わぁ、おうどんね。美味しそうだわ。」と、葉菜。怜南に

「わあ、上手ね。」と、声をかける葉菜が店に降りていくのを確認、怜南は

「うっかりさん、どうして寝てるの?」と、聞く。

「ううん・・別に・・」と、奈緒は怜南の顔をみて

「・・病気なの・・良くないの・・」

「・・・ふう・・ん・・・」と、怜南。

 

病気のことは「いう必要はない?」と、思った奈緒に見えたけれど、じっーと見ている怜南の表情で、正直に応えたようにみえます。

 

3人でうどんを食べる。

「この柚は・・ゆずりません。はい。次はお母さん。」と、怜南。

「えーっと、このカレーはかれえ?」

「15点!」と、怜南に声を出して笑う葉菜。点数が厳しいので大げさに驚く奈緒

「チアガールがたちあがーる。」と、葉菜に大きな声で笑う怜南は

「80点!!!」と、ケラケラと笑う。

3人、声を出して笑い、明るくだじゃれを続ける。

 

ダジャレを連発する葉菜・・怜南は真顔で

「うっかりさん・・病気・・なおるでしょう?」

この言葉に黙ってしまう葉菜、奈緒

「なおるでしょう・・?」と、怜南。

「・・治るわ。治る。つぐみちゃんの顔をみたら・・うっかりさん。ほら・・元気になったもん。・・ほんとよ。」と、自分をみつめる怜南の手を握りしめる葉菜。

「すぐに元気になるわ。」と、葉菜。

「ほんと?」と、葉菜の顔をみる怜南・・奈緒に確認する。

葉菜は涙をこらえ、笑顔を作り、おかゆを食べ始める。

 

葉菜が病気・・と、知った怜南が明るい雰囲気を作っている・・ようにみえます。

賢い怜南なので・・何かを感じたと思います。「ほんと?」に、うなずくだけの葉菜と奈緒です。

 

「昨夜、遅くに捜索願が出されている。道木仁美は拘留中だし・・ま、いずれここや、鈴原さんの所にも連絡が来るだろう。通報するなら、今ですよ。」と、駿輔。

「・・・今日、一晩泊めて・・明日、必ず送り届けて・・」

「ほんとにそれで済むのか?また、同じ事をくり返すことにならないか?・・・さらに事が大きくなりそうになったらまた、連絡するよ。いずれにしても、もって1日だ。」

「・・はい。」と、奈緒はうなずく。

「鈴原さんには?」

「・・・さっき、連絡しました。」と、そこへ藤子、果歩、芽依たちがスミレ理髪店に来る。

 

駿輔は本気で心配している。そしてもう、施設から捜索願が出ている。

これ以上、奈緒と怜南がいるのは危険でしょう。

 

笑顔で怜南と再会する芽依、果歩たち。

「大きくなった?」

 

藤子に「明日、連れて帰るつもり・・」と、言葉にうなずく藤子。

「葉菜さんの・・おかげんは?」と、藤子に首を横にふる奈緒

 

葉菜と話す駿輔。

「ずざんな犯行だったと、聞きました。」と、駿輔の目をみる葉菜。

「火なんかつけたら、娘を巻き込んでしまうと、考えなかったんですか?」

「カーッとしてしまったんです・・」と、葉菜に首をよこにふる駿輔。

「いや、あなたは娘のことを忘れる人じゃない。」

「昔のことすぎて・・」

「・・僕にはある推測があります。それを今、あなたに言う気もないし、誰かに話す気もありません。ただ・・ひとつだけ・・聞きたいんです。

あなたには・・守りたいものがあった・・だから、今日まで口を閉ざし続けてきたのではありませんか?

母と娘の絆が起こした・・そんな・・母性による事件だったのではありませんか?」

「そういう・・男の人の幻想です・・」と、葉菜は駿輔の目をみてまっすぐに答える。

 

微笑む葉菜は、最後まで秘密を守り続けている。これを理解してる駿輔も、何も責めるつもりもない。

暗黙の了解でしょうか。葉菜の視線がきびしくもあり、やさしい。

 

確信したようす・・複雑な駿輔。

 

藤子、果歩、怜南、奈緒たち・・みんなで明るくおしゃべり・・あんみつをたべる。

「なんだか・・お正月みたい・・」と、笑顔の葉菜。笑う藤子。

「女の子ばっかりだね?」と、怜南に「そうだよね〜?」と、笑顔の藤子。

 

「高校生のころ、デートによく食べました。」と、あんみつのことを言う葉菜。

「好きな人の前で・・サクランボの種を・・」と、笑顔で話す葉菜は笑う。

「そうよね〜初恋って、そうよね〜」と、喜ぶ藤子。

「昭和初期の話をされてもねーー。」と、芽依たち。

「つぐみちゃん、何年生まれだっけ?」

「2002 年!」と、元気な声の怜南。

「2002年?」と、驚く藤子にみんな笑顔。

 

「つぐみちゃんも好きな男の子、出来た?」と、芽依。

「そういうこと、聞かないの。」と、奈緒

「いっぱいいるよ。」と、怜南。

奈緒、少しは娘を見習わないと・・」と、藤子に「はいはい。」と、呆れる奈緒

「こんな美人なのに男のおの字もないのよ。」と、藤子。

 

「1回もないの?」と、葉菜。

「1回もってことは・・」と、奈緒に「1回はあるのね?」葉菜。

「うるさいな。」と、照れる奈緒。「好きな人はいないの?」と、葉菜に

「しつこい。も、やめてよお。」と、奈緒にみんな声を出して笑う。

みんなで写真を撮る。

 

公園

葉菜たちと撮った写真を見ながら

「おかあさん、わたしたちを生んでくれてありがとう。」と、果歩に驚く藤子。

「ええ〜?何よ。急に・・」と、照れる藤子。

奈緒ねえちゃん、うれしそうだったし。なんか・・私も、お母さんになりたくって。」と、果歩。

 

「果歩ちゃんなら、いいお母さんになれるよ。」と、耕平。

「子供は 3人がいいかな。」と、果歩。

「うん。3人がいいね。」

「男の子と、女の子と・・大きい子(耕平のこと)・・」と、果歩。

「えっ?もしかして果歩ちゃん。俺、絶対!就活がんばるから。」と、耕平。

芽依の陣痛・・タクシーを呼ぶ。

 

子供への愛情を感じてる果歩ですね。そして親に感謝の気持ち。芽依は陣痛が始まりました。

 

スミレ理髪店・2階の部屋

葉菜は引き出しから、古い写真を1枚取り出す。

「つぐみちゃん。ちょっと、髪切りそろえてあげようか?」と、葉菜。

「うん。お母さんも一緒に切ってもらおう。」と、怜南。

 

怜南の髪の毛を切りながら

「昔はみ〜んな、お母さんが切ってたのよ。奈緒の髪もよく切ったし・・・うっかりさんも、うっかりさんのお母さんに髪、切ってもらってたの。」

「うっかりさんにも、お母さんいたんですか?」

「いましたよ。み〜んな、お母さんから生まれるんです。」と、葉菜。

「・・どんな人だった?」と、奈緒

微笑みながら、ポケットの中の写真を奈緒にさしだす葉菜。

 

古い写真をみる奈緒

「お母さんを生んだひと・・」

「そ、わたしのおかあさん。」と、葉菜。

「・・ずっと、続いてるのね・・」

「・・そうね・・」と、葉菜は怜南の髪の毛を切り終える。

「は〜い、出来ました。」

「スカートの方が似合うかな?」と、怜南。

この言葉に笑う葉菜。

「すっかり、お姉ちゃんね。」

 

奈緒の髪の毛を切る葉菜。

「おかあさん・・」

「ん・・?」

「わたし・・あの子と離れられるのかな・・こんな・・あの子に何にもしてあげられないまま・・」

「会えたわ・・奈緒とお母さんだって。30年かかって・・また、会えた。こうして・・あの頃のように・・あなたの髪を切ってあげることも出来た・・」と、葉菜。

 

回想

幼い奈緒の髪の毛をきる葉菜。

 

「昨日のことのように思い出す・・まるで・・あの日も今日も、同じ幸せな1日のように・・」と、奈緒の髪の毛を切る準備で髪をぬらす葉菜。

「わたしとつぐみにも・・そんな日が来るのかな・・」

「あなたとつぐみちゃん。まだ始まったばかりよ。これからなのよ。

あなたが・・あの子に何が出来たかは・・今じゃないの。あの子が大人になった時にわかるのよ。」

「・・お母さんと、わたしは・・」

「ずっと、一緒にいるわ。」と、葉菜。

 

髪の毛をたばねる葉菜の手・・を感じる奈緒は・・遠い子供のころを思い出す。

子供のころ、母に同じようにしてもらった感触、手・・

「お母さん・・」と、幼い奈緒がみた鏡の中の母・葉菜を思い出す。

「あのね・・」

「なあに・・?」

「お母さんの顔・・思い出した・・」と、ふり向き葉菜にいう奈緒

驚き奈緒をみつめる葉菜・・嬉しそうに頭をなでる・・涙を流し、葉菜にもたれる奈緒

 

髪をいじってもらってる奈緒は、当時の感触、母のことを思い出したんです。それがとても嬉しい、感激の葉菜。ここは鏡越し、理髪店のイスに座り・・の会話です。

 

夕食

「神社の境内・・朝市があるの。屋台がでて・・綿飴や・・」と、話す葉菜。

「明日の朝、行ってみようか?」と、怜南に声をかける奈緒

「ラムネ、あるかな?」と、怜南。

「ラムネ・・あると思うわ。」と、葉菜。

「あのね、ラムネのビー玉あるでしょ。あれ、どーやってビンの中に入れてるの?」

「ほー!わかる?」と、奈緒に聞く葉菜。「・・わかんない・・」と、奈緒

「明日、ラムネのお店の人に聞いてみましょうか?」

「うん。」と、明るい笑顔の怜南。

 

怜南が眠り、

「じゃあ、私もそろそろ・・」と、編み物を途中でやめる葉菜。

「私もちょっと、用事を済ませたら・・」と、奈緒

編み物のカゴを大事そうに抱えて、布団に入ろうとする葉菜。

「ねえ・・今度・・お母さんと旅してた話、聞きたいな。」と、奈緒

「・・3日かかるわ・・」

「・・3日・・聞くよ。」と、笑顔の奈緒

「・・もう少し・・何とか間に合いそうだわ。」と、編み物をみてつぶやく葉菜。

「今度は・・セーターを編んであげて。」

「・・・おやすみ・・」と、眠る怜南の隣の布団。怜南の寝顔をみつめる葉菜。

「どうやってるのかしら・・」と、怜南の手を握る葉菜。

「ん?」

「ラムネのビー玉・・どうやって入れてるのかしら・・」と、目を閉じる葉菜。

 

眠る葉菜をみて・・奈緒は1人で古い写真をみつめる。写真の裏には「母」と、文字。便せんを用意、手紙を書き始める奈緒

 

眠る葉菜の夢・古いトンネルに向かう母娘。

奈緒・・わかってるわ。お母さんのためにしてくれたのね。でも、忘れなさい・・あなたは何もしていないの。ぜんぶ、お母さんがしたの・・わかった?

もう、思い出しちゃだめ。」と、葉菜は雪の中、トンネルに向かって歩く。

幼い奈緒の手をしっかりと握り、歩く葉菜。

「どこいくの・・?」

「そうね・・どこ、行こうかしらね・・」と、葉菜。

 

眠る葉菜は、夢の中であの日のことを思い出してたようです。火を付けたのは子供の奈緒だったんですね。すべての罪を自分で背負った葉菜です。

持ち去りたいモノ・・とは、この罪でしょう。

 

手紙を書き終えて、バッグの中にいれる奈緒

 

朝食の用意をする。

怜南が起きてくる。顔を洗うようにいう奈緒

「うっかりさん・・まだ、寝てるよ。」と、怜南。

「寝かせてあげて。」

「でも、神社に行くんでしょ?」

「じゃあ・・起こしてあげようか・・やさ〜しく、ほっぺのとこ、ツンツンしてあげて。」と、奈緒

「うん。わかった。」と、怜南。

「ツンツン・・ツンツン・・うっかりさん・・ツンツン・・ツンツン・・うっかりさん・・」

 

病院の外

藤子は奈緒に芽依が、男の子を出産したことを電話で報告する。

・・そして・・葉菜の死を知る藤子。

「えっ・・そ・・う・・」

 

新生児室

赤ちゃんを見つめる芽依に

「葉菜さんがね・・亡くなったの。」と教える藤子。

「・・命ってすごいわね・・こうやって続いていくんだから。」と、赤ちゃんをみつめながら話す藤子。

「・・・生んで良かった・・」と、芽依。

「この子は丈夫に育つわよ。」

「私が・・この子の・・母親・・」と、芽依。

 

まさに続く命・・

 

「うっかりさん」と、好きなものノートに書き込む怜南。

 

奈緒は静かに葉菜の編み物の続きを編んでいる。

葉菜をみつめる怜南、奈緒

「つぐみ・・もうすぐ、鈴原のおばあちゃんが来るよ。そしたら、荷物をまとめて・・ここを出るよ。」

「・・どこ、行くの?」

「室蘭・・施設に帰るの。お母さん、すぐ近くまで送っていくから。」

「・・・鳥さんに水、あげよっと・・」と、怜南は冷静を装いつつも、水をこぼしてしまう。

 

タオルで床を拭きながら

「・・お母さん・・つぐみのこと・・嫌いになった?」

「嫌いになんかならないよ。」

「じゃあ、なんでお母さん、やめるの?」

「おいで。」と、ヒザの上に抱っこする奈緒

「つぐみ、覚えてる・・?・・室蘭でつぐみと渡り鳥を見に行った朝のこと。

あなたのお母さんになるって、言った時のこと。4月1日だから、ウソ付こうねって

いったね。今度はウソじゃない。私はあなたのお母さん・・お母さん、やめたりしない。離れててもつぐみのお母さん。ずっと、つぐみのお母さん。」

嗚咽の怜南。

 

「そしたらまた、会える日が来る。お母さんが、お母さんに会えたみたいに・・いつか、会える・・」と、奈緒。ふりむく怜南

「いつ?」

「つぐみが・・大人になった時・・」

「そんなに待てないよ。大人になってもう、わからないかもしれないよ。すれ違っちゃうかもしれないよ。」

「その時は、お母さんがつぐみに気がつくから。」

「気づかないかもしれないよ。」

「ううん・・気づく。」

「顔も変わるよ。背も変わるよ・・」

「それでも気づく・・・お母さんは気づく。お母さんは必ず、つぐみを見つける。・・見つける。」

「・・おかあさん・・」と、泣いて抱きつく怜南。

「泣かないで・・」

「お母さんも泣いてるよ・・お母さんだって泣いてるよ・・」と、2人で泣いて抱きあう。

 

一緒にいたい・・けれど、法律の前に2人は今、離れないといけない。この2人の涙を流してる表情・・

 

喪服を着た藤子が葉菜の着物を用意する。

「・・あなたに似合うと思うの・・」

「あとのことは任せなさい。」と、奈緒にいう藤子。

 

「じゃあ、うっかりさんにお別れしよう。」と、奈緒は怜南にいう。

「お母さん・・つぐみ・・送ってくるね。」

「つぐみ・・鳥さん・・もらうね・・うっかりさん。・・元気でね。」と、葉菜に告げる怜南は笑顔。

涙を流す柚川医師。

 

葉菜のお葬式は藤子にまかせ、怜南を室蘭に送ると奈緒。最後の葉菜に笑顔をみせてくれる怜南です。

 

室蘭

バス停につく奈緒、怜南たち。

「前の席にひと、ウトウトしてたね。」と、怜南。

「うん、気持ち良さそうだったね。」と、奈緒

「・・どっちかな・・」

「・・あっち・・」と、施設の方向を指さす怜南。インコのカゴを持ってる奈緒

怜南の手には、葉菜の編んでた水色のバッグ。

 

「・・ゆっくり歩こうか。」と、奈緒

「うん・・ゆっくり歩こうか・・」

「自分で持つ。」と、インコのカゴを持つ怜南。

 

2人、ジャンケンで

「ちぃょこれいと・・」「ぱいなつぷる・・」と、遊びながら歩く。

 

学校の友達と、その母と会う怜南。

「怜南ちゃん。なんで昨日、学校に来なかったの?」と、聞かれて驚く怜南。

「怜南ちゃん。みんな心配してるよ。途中まで一緒に帰ろう。」と、友達・母にいわれる怜南。

奈緒も咄嗟のことでどうして良いか迷う。怜南の顔を見ている。

「一緒にいこ。」と、友達。

鳥かごをおいて・・奈緒を見る怜南。

 

困って奈緒に小さく手で

「ばいばい・・」と、ゆっくりとふる。

奈緒はその意味を理解・・ゆっくりと・・・小さく手をふりかえし

「ばいばい・・」と、友達にもわからないよう、怜南だけにわかるように手をふる2人。

 

友達・母にうながされ「行こう。」と、言われ背中をみせる怜南。奈緒をふりかえることもなく・・歩いて行く。

 

こんな終わりじゃ。納得出来ない。悲しすぎるお別れです。ちゃんと、お別れも出来ないままなんて。

 

バス停

1人、呆然と座る奈緒はふと、手紙を渡していないことに気がつく。

寂しい顔・・自分に手をふる怜南を思い出す奈緒は走る。

 

「このままじゃいけない。この手紙をキチンと渡そう。」と、奈緒だと思います。

 

友達・母娘と別れる怜南、手を繋いでる友達・母子の後ろ姿をみる。

道を走る怜南。

 

奈緒は走って怜南を追いかける。

 

鳥かごをおいて、鳥に声をかける怜南。

「ついたらお名前、決めようね。」と・・後ろに奈緒が来る。

 

「つぐみ・・もう少し一緒にいて。お話しようか・・悲しいまんまじゃなくて・・ちゃんと笑って・・」と、奈緒

首を横にふる怜南は

「おかあさん。みてて・・みてて・・。つぐみ・・自分で帰れるから。ちゃんと・・自分で帰れるから。」と、必死で涙をこらえる怜南。

「・・そうだね・・そうだね・・でも・・お母さん、見えるかな・・ちゃんと見えるかな・・」と、涙を流す奈緒

「悲しいの・・?」

首を横に振る奈緒は微笑み

「・・嬉しいの。」

「うれしいのに泣くの?」

「嬉しいのに泣くの・・嬉しくても泣くことがある。・・ごめんね・・お母さんがこんなじゃ・・」

「・・じゃあさ、おかあさん。」

「ん?」

「好きなものの話をするんだよ。・・好きなものの話をすると楽しくなるの。」

「そうだったね・・」と、涙をこらえる奈緒

 

ここから流れる音楽が・・

 

「夜のプール」と、奈緒は好きなものをいう。

「傘オバケ。」と、怜南。

「8月31日。」

「電車の中で眠ってる人。」

「2人で1個の傘をさすこと。」・・と、話ながら近づく2人。

「くつ箱からはみ出してる長靴。」

「ふふ・・」と、笑いながら奈緒に近寄る怜南。

「台風のゴーーって音。」と、怜南。

「朝の光・・」

 

「おかあさんのまゆ毛・・」

「つぐみの歩き方・・」

「おかあさんが洗濯物を干してるところ。」

「つぐみがソワソワしてるところ・・」

「おかあさんの声・・」

「・・つぐみの字・・」

「つぐみ・・」

「おかあさん・・」と、抱きあう2人。

 

怜南の前にひざまずく奈緒、バッグから手紙を取り出し渡す。

「つぐみが二十歳になったら読んで。」

「・・うん・・」

「お母さん、ここで見てるから。」

「・・うん。」

手紙を怜南のバッグにいれる奈緒

 

「お母さん、ずっと見てるから。」

「・・・う・・ん・・。」

奈緒の顔をみつめて・・歩いて行く怜南は、ふり返り奈緒に笑顔をみせる。奈緒も微笑みかえす。

 

鳥かごを持って施設に歩いていく怜南・・じっと、見守る奈緒

 

ここは1度もふり返らない怜南、そして涙も流さず、怜南の後ろ姿を最後まできっちり、見届ける奈緒です。

 

つぐみへの手紙

「つぐみへ・・

あなたは今、怜南と名乗ってることと思います・・だけど今はあえて、つぐみと呼ばせてください。この手紙は12年後のあなたに書く手紙です。

二十歳になったあなたにあて、書いている手紙です。

いつか・・大人へと成長したあなたが読んでくれることを願って・・・つぐみ・・うっかりさんを覚えていますか?私の母であり、あなたとの旅の途中で再会した・・望月葉菜さんのこと・・

あの時、あなたの母になろうとしなければ、きっと私も・・母に出会うことはなかったと思います・・・あなたの母になったから・・私も・・最後の最後に母を愛することが出来た・・・

不思議な運命を感じています・・・あなたは知っていますか・・?

 

渡り鳥がどうして迷わずに目的地にたどり着けるのか・・たとえば、鳥たちは星座を道しるべにするのです。・・北極星を中心とした・・大熊座・・小熊座・・カシオペア座・・・星々を頼りにして鳥たちは北を目指すんです。

鳥たちはそれを・・ヒナの頃に覚えるのです・・ヒナの頃にみた星の位置が・・

鳥たちの生きる上での道しるべになるのです・・わたしは明日・・あなたに別れをつげます・・あなたを連れて・・室蘭に向かいます。

会うことを許されないわたしたち・・母と娘を名乗ることも出来ないわたしたち・・それでもわたしは信じています・・

いつかまた・・私たちが再び出会えることを・・いつかまた・・手を取り合う日がくることを・・

私と母が・・ 30年の時を経て出会ったように・・

 

幼いころに手を取り合って歩いた想い出があれば・・・それはいつか、道しるべとなって・・私たちを導き・・巡り会う・・

二十歳になったつぐみ・・

あなたは今、どんな女性になってるでしょう・・どんな、大人になってるでしょう・・出会ったころの・・・104センチのあなたは今、流行の服を着て・・・

小さな16.5センチの靴をはいていたあなたは今、少し、かかとの高い靴をはいて・・私の前に歩み寄ってくる・・すれ違うその時・・

わたしはなんて声をかけよう・・向かい合って・・あなたと何を話そう・・何から聞こう・・・・私がわかりますか・・?

身長はいくつですか・・?恋をしましたか?・・親友はいますか?・・今でも水色は、好き?

しいたけは苦手?

 

逆上がりはまだ、できますか?クリームソーダは好きですか?もし、良かったらまた、一緒に飲みませんか?つぐみ・・元気ですか?

二十歳のあなたに出会うことを思うと・・今から胸が高まり・・・1人・・笑みがこぼれてしまいます。

あなたとの明日を・・・笑顔でまっています・・

あなたに出会えて良かった・・あなたの母になれて良かった・・あなたと過ごした季節、あなたの母であった季節・・・それが私にとって今のすべてであり・・・

そしてあなたと再び、いつか出会う季節・・・それは私にとって・・これからあける・・宝箱なのです・・

愛しています・・・母より。

 

追伸

クリームソーダは飲み物ですよ。

 

駿輔は「聖母〜真相・室蘭教え子誘拐事件〜)」と、タイトルの資料と写真をゴミ箱に捨ててしまう。

 

芽依の彼氏は病院に来て、指輪をくれる・・結婚しようと意志に喜ぶ芽依。

 

葉菜のお葬式

葉菜に着物を着せる藤子。

 

怜南が白鳥園について、空を飛ぶ渡り鳥をみて・・奈緒はバス停で同じ渡り鳥をみてます。

 

12 年後・・

 

茶店

水色のハイヒールをはいた足元。

怜南の「好きなものノート」を、閉じる奈緒

テーブルの上にはクリームソーダがふたつ。

奈緒は手をテーブルの上に置いて・・その上に怜南が手を重ねる。

奈緒はその上、怜南の手をにぎりしめる・・

 

葉菜、藤子たちと、怜南の子供のころの写真・・

感想

とにかく!再会出来て良かったです。

本当に暗い前半だったのでどう、終わるのか。とても心配なドラマでした。

伊豆のシーン、見てて怖いくらい、毎回大泣きのドラマです。

数年後・・でないと、幸せなラストにならないのでは?と、予想でしたけれど、12年後でも、葉菜のいう「1日あればいいの。」って思い出します。

これを葉菜は30年、待ってたんですね。まさに「母の愛」でしょう。短い期間だったけれど、「つぐみの母」と、想い出がある奈緒です。

これだけで「生きていける」とは、葉菜と同じ強い女性、母性を感じます。

 

1人で室蘭から、東京にきた怜南を心から心配して「つぐみに会えた嬉しさ」を、忘れる奈緒「母」です。

それを「うれしくないの?」と、つぐみも可愛い。

葉菜が亡くなってしまうのは残念でした。母と娘だったのでもしや?と、期待したのですが、手遅れだった葉菜ですね。

でも、この葉菜が亡くなることに意味があると思いました。

 

「家に火をつけたのは幼い奈緒」だった事実です。これを駿輔が老人との会話で、気がつき、葉菜に聞いてました。

最後まで奈緒を守る、娘を守り抜く母の姿だと思います。

駿輔も、あの老人も事実を知っていて・・黙ってると思います。あの老人も、きっと、わかってたことだったんじゃないかなと。

葉菜が亡くなる前の日、怜南が戻り、藤子たちと女同士でおしゃべり・・記念撮影と、良い想い出がまた出来た葉菜だったのでもう、悔いはないのかもしれません。

自分が亡くなることにより、真実を永遠に隠すと、葉菜の想いもあると思います。これを覚えていない奈緒で安心でした。

普段、韓国ドラマを視聴、レビューを書いてますけど、ここまで「書きたい」と、思える日本のドラマも久しぶりです。大河ドラマ篤姫」はこのくらいのペースで書いてました。

終わってしまい寂しい反面、正直プレッシャーも感じてたので内心、ホッとしてもいます。このドラマ、視聴率はそれほど良いわけでなくて気になってました。

こんな良いドラマ、「なぜ、みんな見ないの?知らないの?」と、思いもあり書き続けてました。

この最終話、視聴率はこのドラマで最高を記録してますけど、それでももっと、人気になって良いと思います。

でも、地味なドラマだと思います。子供やテーマに感心ない人は見ないでしょうか。

それでも、後からでも見る人が増えて、虐待を見てみぬふりする人たちが減ってくれることを願ってます。何も出来ないですけれど、書くことで何かを伝えたいと、いつも思って大変だけど書いてます。

この最終話、どこが良かったのかと、いいたいのは「無駄がない」と、思います。

ドラマなので・・仁美のシーンはもう、必要ないと思うし、描くとまた時間がなくなる展開、中途半端に描いてしまうのでこれで良いと思います。

奈緒たちのことを記事にしようと書いたけれど、出さない、出せない駿輔ですね。

それがまた、やさしい駿輔だと思います。彼もまた、色々な事件で痛みを知ってる人だからこそ、出さなかったのでしょう。

最後、好きなものをいいあって近づく2人、ここがとても好きです。

そしてその後、怜南と別れたあとの「つぐみへの手紙」を、読んでる奈緒は揺れている映像です。

ここも演出、音楽と素晴らしいドラマだと思います。

あれこれ、書きたいことも多いですけど、まずは待ってる人が多いと思うので、記事をUPします^_^;

松雪さんをはじめ、全ての俳優さんたち、素晴らしい演技でしたけど、芦田愛菜ちゃん!半端じゃないです。すごいです。

12年後の奈緒、これは手がキレイだったので奈緒だったのかも?でも、背中が年を取ったように感じます。

水色のワンピース、水色のハイヒール、紺のカーディガンの怜南でした。アゴまでしか映っていない演出に拍手です。

2人とも、顔は映っていません。これがすごく良かったです。

長い文章、かなり急いで書いたので誤字脱字などありましたらそっと、教えて下さると嬉しいです。

下手くそな文章、最後まで読んでくださりありがとうございます。

追記

色々なことを考えさせられるドラマでした。

泣くことだけが良いドラマでもないし・・最後まで丁寧に描かれた11話だと思います。

Mother DVD-BOX [ 松雪泰子 ]

謎があっても、突っ込みあっても良いと思います。

現実に近くてもドラマです。それでも何かを感じさせてくれたドラマでした。続編はいらないと、今は思ってます。私は納得出来たラストです。

誰が何をいっても、とてもいいドラマで私は大好きです。

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