難病の恋人を愛し続ける想いは泣けてきます。原作は宇山佳佑のベストセラー小説。
2022年製作・日本・129分
ネタバレ度80%くらい
ストーリー
カメラマンを目指す晴人(中島健人)は、美容師/美咲(松本穂香)に恋をする。
ある日、美咲のカット中、振り向いた晴人は耳を切られ、謝罪する彼女をデートに誘う。
こんな感じの出会い。
若い2人の恋愛がとても爽やかで可愛い。
幸せな2人だったのですが・・美咲の早老症が発症。治らない病気であり、見た目が変化する症状に苦悩するのでした。
私でも年を取り老けるのは嫌なのに。美咲の若さで老化が進むなんて残酷です。
この難病は人の何十倍も早く老いていく・・と、現代の医学では治療法もなかったのです。
病気とは知らず、自分を避けている美咲の思いも知らない晴人も辛い。何故?どうして?と、思いで美咲に会おうとするのですが会えない。
本当は晴人に会いたい美咲、けれど自分が老化してしまい見られたくない。
女性なら誰でもそう思うでしょう。そして、辛いけれど晴人を拒否することに。
あんな若く可愛い美咲なのに・・。
晴人にしたら、自分が夢を捨てかけていた頃、励ましてくれた美咲を愛している、支えてくれた大切な存在なのに。
突然、別れを告げられ悲しむ晴人も可哀想でした。
美咲の兄/貴司は晴人には病気の事を教えません。だから、美咲の気持ちが変化した?と、不安な晴人。
貴司がまた、信じられないほどに優しい。
結婚を控えているのに、妹のために怪しい治療でもすがり・・無駄なお金を使ってしまったり。
あんな嘘の療法を信じて騙されたのです。
綾乃(貴司の恋人)も、とても良い人で美咲を支えてくれます。2人のシーンもすごく泣けて。
後半、病気により見た目がかなり進行してしまい正直、誰だかわからないほどの美咲になってしまいます。
(特殊メイクもすごい)
そんな時、晴人は貴司から病気の事を聞いて、美咲に会いに。
美咲は晴人に会うのを嫌がり、部屋の中と外で会話します。ここも切ない。
仕事に頑張る晴人を応援したくて、個展に行く美咲は帰りに転んでしまいます。
公園で人が倒れてる・・と、発見した晴人は美咲の帽子を拾ってくれます。
自分を見ても気がつかない晴人に衝撃を受ける美咲。
それだけ見た目が変化してたのでした。
ここも涙ぼろぼろ・・で。
その後、亡くなった美咲を思い出す晴人は公園で出会った老婆が美咲だった・・と、気がつきます。
愛する美咲に気づけなかった自分を責める晴人。
けれど、彼女によって自分はカメラマンの道を進むことができた・・と、感謝します。
「気づいてあげられなかった瞬間を僕は一生、悔やみ続けるだろう・・。答えを探してもがくだろう。だから、僕は春が来ると君のことを思い出すんだ。桜のような僕の恋人を・・」
美咲を思い、桜の写真を撮る晴人・・。
とてもステキな映画でした。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)