殺人を犯したから悪い人間!とわかるけれど、それでも彼を庇いたい・・と思いも理解出来るから切ない。
2010年製作・日本・139分・PG12
ネタバレ度70%くらい
ストーリー
長崎の漁村に住む裕一(妻夫木聡)は、出会い系サイトで佐賀に住む光代(深津絵里)と知り合う。
光代と出会う前に裕一は佳乃(満島ひかり)とも出会っていた。
こんな感じ、全体的に暗く重苦しい作品です。
いかにも何かが起こりそうな・・気配。
裕一は優しい祖母・房江(樹木希林)に育てられ、真面目な子。
佳乃には父・佳男(榎本明)、母・サトコ(宮崎美子)がいて、普通の優しい家族で育ちました。
普通の家庭に育っても、その後の生活環境によって人は変わると思います。
生活が派手になり、酒、男に溺れる場合もあるでしょうし、佳乃も男関係は軽い感じがします。
出会い系サイトで、裕一と出会っていた佳乃ですが、お金持ちで派手な遊び人・圭吾(岡田将生)に惹かれていました。
結果、裕一とは会う気もなく、会いたいのならお金を!と、文句を言い出すほど。
真面目で女性と交際経験も少ない裕一はどうして良いかわからず・・出会い系で光代と出会ったのでした。
光代は真面目に働く普通の女性、彼氏もいない。
毎日が仕事と家の往復・・という感じの女性。でも、遊びではなく本気で出会い系で誰かと知り合い、交際したかったのでした。
もう、すでに裕一と光代の方が交際するにはお似合い、という雰囲気ですよね。
ある日、佳乃と約束した裕一は目の前で佳乃が圭吾の車に乗って行くのを目撃。
自分と約束しておきながら・・と、怒った裕一は車で2人を追いかけます。
一方、佳乃など眼中にない圭吾は仕方なく車に載せたものの・・佳乃を嫌っていました。
途中、嫌になり佳乃を車から蹴って追い出す圭吾。
突然のことで驚き、動揺する佳乃。
2人を尾行してた裕一はそれを目撃、佳乃を気遣いますが・・。
苛立った佳乃は「あんたに拉致され、襲われたと警察にいってやる!」と、騒ぎ始めます。
もちろん、裕一は何もしていないのに驚き、止めようとしますが・・。圭吾に追い出された佳乃は怒りを、裕一にぶつけます。
止めようとした裕一は佳乃の首を絞めて殺害。
怖くなった裕一は光代の家に行きす。
すべての事情を話し、自首しようとする裕一を止める光代。
光代にとって、裕一は初めて本気で好きになった人。殺人者であっても離れたくありません。
逃避行を続けるうち・・指名手配されてしまう裕一。
家では警察が来て事情を聞かれる房江たち。
優しい孫の裕一が人を殺したなんて信じられません。周囲にはマスコミも集まり、大変な騒ぎに・・。
娘を殺され、激怒の佳男は犯人を探し、容疑者の1人だった圭吾に接近し・・・という流れ。
房江は孫を心から愛して世話をしてきました。孫を信じてお金も貯めて・・。
そんな房江も騙されたり・・色々なことが起こります。
佳乃と遊びで出会った圭吾も悪いし、要領が悪すぎる感の祐一も切ない。
自首を止めた光代の責任も大きい、裕一を見下した佳乃も悪い。
誰が悪人なの?と、問われたら難しい。
もちろん、人を殺すことはダメだけれど。
それ以前にタイミングも悪すぎる祐一にも切なさを感じてしまいます。
他にも多くの有名な俳優が出演。未視聴の方、おすすめです。
誰が本当の悪人なのか?
ネットフリックス、プライムビデオでも視聴できます。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)