男性はもちろん、頑張りすぎているすべての女性に観て欲しい作品ですね。心身ともに限界を超えたストーリーが切ない。
マーロ(シャーリーズ・セロン)は2児の母であり、お腹には3人目の子がいる。
人に頼ることが嫌いで、すべて自分で完璧にやるのを好んでいた。
(自分がやるしかない、という状況もあり)。
夫のドリュー(ロン・リビングストン)は優しいけれど、気が利かない。
長男は情緒不安定で、校長からは他の学校、専門ヘルパーまで勧められてしまう。
お先真っ暗・・と、言う感じのマーロ。
幼い2人の子供の世話、家事など多忙なマーロは疲れ切っている。
夕食を冷凍ピザにして、夫に呆れられたり・・。
ある日、兄から夜に来てくれるナイトシッターの提案を聞くマーロだがその気になれない。
すべて自分でやりたい、やろうとする妹を心配する兄。
夫のドリューはあまり、マーロを手伝わないのが苛立つわ。
長女から、「ママ、その体どうしたの?」と、聞かれるマーロ。
服、髪もボロボロ、太ってしまったマーロ。
子供を産むたび、体重も増えていくのよね。痩せる暇もなく・・。
それを口にする子供は正直だわ。
長男の学校の件でも、マーロは頭がいっぱい。
家事をする余裕もない日、3人目の子が無事に生まれる。
3人目の子の世話で、寝る暇もなく動き続けるマーロ。
ある夜、ナイトシッターのタリーがやってくる。
不安なマーロだったが、若くてスタイルの良い彼女に任せ、夜もぐっすりと眠れるように。
タリーが来て、掃除までしてくれるので驚きと感謝、幸せを実感するマーロ。
次第にタリーが夜、来てくれることに楽しみを感じ、精神的にも余裕が出来る。
学生時代のように、女子トークで何でもタリーに話すマーロ。
昼間も家族のため、食事作りも張り切り、明るいマーロに安心するドリュー。
真夜中にタリーと外出、お酒をも楽しむマーロ。
タリーから、バイトをやめる・・と言われ、激しくショックを受ける。
家に帰る途中、マーロは自動車事故を起こし、病院に運ばれる。
ドリューは、看護師からマーロの名前など聞かれ、旧姓はタリーと告げる。
これで、気がついた人もいるでしょうね。
医師から、マーロは酷い過労、睡眠不足と言われ、驚くドリュー。
ナイトシッターのことを聞かれても、何も知らないのです。
ここまで内容を書いてしまっても、映像を見ないとわからないシーンがとても多いです。
タリーは若く細く、家事も子育ても完璧・・。
これは疲れ果てたマーロの幻影なのです。
ずっと、1人で夜中も子育て、家事までこなしていたマーロ。
寝ないで家事までしていたら、過労で倒れますよね。限界まで来ても、ドリューは気が付かない・・。
事故を起こし、医師から指摘され初めて、妻の症状に気がついたのでした。
そもそも、マーロはナイトシッターを頼んでいません。
なのに突然、現れたタリー。
タリーはマーロの旧姓、理想なのでしょうね。
ぜひ、前半のヨレヨレ、後半の明るいマーロを見てください。
タリーと一緒だったシーン、これは幻想だった・・と、わかる映像もあります。
限界超えちゃダメですよね、本当に。
驚いたストーリーでした。
ちなみに主役のシャーリーズ・セロンは、この役のために20キロ近く体重を増やしたそうです。
私も自覚なく突然、体の不調で引きこもった事があるので無理はしないように気をつけてます。
頑張りすぎて、体の悲鳴を素直に聞かないとダメですよね。
2018年アメリカの映画でした。
好き度は★5個(満点5個)