ジョディ・フォスターの映画をTSUTAYAレンタルで見ました。
これが一番新しい映画なのかな?いつも彼女の作品は見る方なので今回も期待して借りてみました。
オススメ度は☆5個満点中・・☆☆☆
2007年 / アメリカ/オーストラリア
出演: ジョディ・フォスター テレンス・ハワード ナビーン・アンドリュース
愛する恋人を暴漢に襲われ殺された、ラジオ番組のパーソナリティを務めるエリカが、悪を裁いていく正義の心に目覚める・・処刑を続けながらも葛藤する。
ラジオ番組のパーソナリティを務めるエリカをジョディ・フォスターが演じてます。
これまでの作品、「フライトプラン」では、母の愛で子供をまもる感動を伝えてくれた。
これは〜☆☆☆かな。
「パニック ルーム」はタイトル通り、すごい展開、怖さとその勇気に驚き、スピード感もあり☆☆☆☆☆・・と、満点評価。
「羊たちの沈黙」も文句なく満点の〜☆☆☆☆☆!です。
さて・・この「ブレイブ ワン」は☆3個でした。
つまらない訳でもなく、特別におもしろいともいえず・・かな。
ただ、考えてしまう映画でした。
愛する人を目の前で殺されてしまう・・犯人が捕まっても心の傷は残る。
悔しいなんて思いじゃないと思います。
経験した人じゃないと理解できないのかも・・エリカの本当の気持ちは。
犯人は法律が裁いても、殺されたひとが戻ってくるわけでもない。
そんな内容です。
ラジオ番組のパーソナリティを仕事とするエリカ。
ある日、恋人と夜、公園に愛犬を連れて散歩に行く。
途中、悪い連中にからまれ襲われてしまう。これがもう、最悪の人間たちであり、命も人間も何とも思わないような連中。
「運が悪かった」では、すまされない。
やはり、治安が悪いのに「夜、男性と一緒でも公園に行く」のが、どんなに危険なことか・・想像を絶する形で恋人を目の前で殺され、エリカも殴られ、重傷をおう。
そして・・恋人は死んでしまう。
ケガが治ったエリカ・・1人になって感じるのは「恐怖」
今まで感じたこともない、他人ごとだと思っていた「恐怖」と戦います。
部屋から怖くて、トラウマで出れなくなったり・・
これがいわゆる、PTSD(心的外傷後ストレス障害)なのかな・・と。
アメリカだけじゃないと思うけど、本当に怖い。
これ、現実に普通の出来事のような事件でしょう。
暴漢に襲われ、モノを盗られる〜とかじゃなく、いきなり殴り殺される現実。
日本でも「絶対、安全」とはいえないだろけど・・
護身用に銃を買うエリカ・・
でも、すぐに欲しくて(恐怖のため)違法の銃を購入します。
ここまでは・・自分があの立場なら同じことするのかも?
そして・・
エリカはまたも、危険な状況にあってしまう。
これがまた、ほんとに治安が悪くて怖い。
逃げることも不可能、「殺らなければ、殺される」その状況の中、初めて人を撃ってしまう・・
当然、警察も動くわけで・・
それより、先にエリカたちが襲われた事件の取り調べも遅かったり。
当たり前のように、毎日「暴漢に襲われる」ことがあるようなのが怖い。
次々と、普通に生活してるだけで「自分を守るため」つまり・・
「正当防衛」として、人を撃ってしまうエリカ。
考えようによっては・・
銃で相手を脅かし、そのすきに逃げる!ことも可能でしょう。
でも、怖い。
もし、追いかけてきたら?殺されてしまう、そんな不安もあったはず。
反射的に撃ってしまった・・そんな感じもするけど。
そして・・マスコミは「血の制裁」とか、書くようになり、
エリカも自分の中にある、「もう1人の自分」の存在に気がつき、葛藤を続けながらも
「処刑人」として、悪の退治をする・・
うーん、エリカの復讐というよりも、「正義」とは?考えてしまいます。
よくいう「罪を憎んで人を憎まず」・・
これ、被害者にはきれい事でしょう。
日本じゃ銃を自由に買えない分、出来ないことだけど。
銃社会のアメリカなら、普通にエリカのような存在がいるような気もします。
ジョディー・フォスターの演技は上手いと思います。
あの表情、感情がないようにみえる態度、淡々と生きるエリカを演じています。
ラストが衝撃でした。
あれは・・賛否分かれるでしょうね。
ただ、わたし的にはOK!アリです!
許し難い理不尽なこと、これを解決してくれた映画だと思います。
でも、許されるのは映画だからでしょうね。
当然、法律では許されない、けれどやりたい放題の犯罪者たちを始末?するにはこれしかないのかも・・
今、凶悪な事件が起こる世の中、あり得るようなことだと思いました。
法では納得できない・・その気持ちを消化させてくれる、そう思える映画でした。