無念の切腹と知っていたので覚悟して視聴でした。ケシ粒・・に返す言葉もなかった龍馬はどうするのか。容堂の淡々とした表情の演出で武市の無念をも感じました。
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視聴率 20.4%
龍馬の兄・権平(杉本鉄太)は、龍馬を連れ戻しに勝塾に来る。
長次郎(大泉洋)の「龍馬を連れ戻しにきた!」と、考えでうまく「龍馬はすぐに戻らないでしょう。このまま待ってても退屈だろうから・・一緒に学びませんか?」と、勝塾で学ぶことを誘う作戦(笑)
まんまとこれにひっかかり〜勝塾の良さを実感した権平は龍馬に
「お前を、連れ戻しに来たが今すぐ、土佐に帰らなくてもいい。西洋海軍が、どういうものかよくわからないが、皆が ”一生懸命” なのはわかった。」と、勝塾にいることを認めてくれる。
龍馬が「アイツなら」と、金を借りてくることを期待する皆を見た権平だものね。
「そんなに龍馬が?」と、思ったでしょう。
これに感謝する龍馬は「10年後、堂々と土佐に帰ります。」と、成長したら戻るという。
龍馬に「道半ばで命を落とすな」と、権平でした。
今、龍馬っていくつだっけ?と、思わず考えてしまいました。
勝塾は海軍塾としての費用がおりず、(京は勝麟太郎の私塾といわれる)越前福井藩の松平春嶽(夏八木勲)に、千両をを勝の指示で借りにいく龍馬。
夢中で話す龍馬を「面白い」と、貸してくれるのだけど。
条件は龍馬のいう「借りた金は生き金にして返す」こと。
死に金は、モノと交換するだけのもので終わる。生き金は「使った金が何倍、何十倍にもなって戻ってくる」と。
横井小楠(山崎一)から、デモクラシーのことを言われ・・収二郎のことは
「国が動く時、世の流れの中・・1人の人間なんてケシ粒」と、言われてしまう。
収二郎の命、人間の命が、「ケシ粒」と、いわれて愕然の龍馬でした。
弥太郎が唯一、楽しくて和めるシーンでした。
木材を売って商売をするのだけど、売れない木材。これを龍馬の家に行って「買ってくれ」と、弥太郎。
でも、商売の資金を出したのは権平なのよね(笑)
だから、「安く売るから」と、いわれても買う意味がわからない〜と、文句の坂本家の女性たちでした。
あそこだけは明るい雰囲気でした。
弥太郎、妻に
「なぜ、糞まみれの俺の嫁にきた?」と、聞いたらあの聡明な妻は「私を幸せにしてくれるのは、占いで糞まみれの男!」が良い!と、いわれて選んだという。
その通りかも!当時は売れない木材だったけど・・大物になった弥太郎だものね。
当時も「占い」で結婚する人がいるのも興味深かったです。
材木を売る弥太郎に「おまけ」をつける提案をする妻。これで売れる材木なんでしょう。
武市、これは無念というか・・まっすぐな男であり、不器用な生き方だったので切なかったです。
収二郎の妹・加尾(広瀬涼子)との会話も、自分に正直で熱い土佐の男性を感じたのだけど。
加尾は、以蔵に人斬りをさせていた武市を知ってるし・・どんな思いだったのか。
それでも、最後の最後まで武市を信じて「武士の誉れ」と、切腹をした収二郎はやはり無念です。
何も間違っていない、信じてきた道を進み、結果的に切腹という。
「誰が吉田東洋を殺したか?」と、拷問を受ける収二郎だけど、知らないことなので何もいえず・・
これ、武市が命令したはずだけど、武市が責められず、収二郎が・・というのが悲しい。
大殿・容堂は武市の「収二郎を助けてください。平井は国のため、大殿さまを思ってのこと」と、これに
「藩に断りなく、朝廷に取り入った罪で裁く」と、容堂。これで収二郎は、切腹命令をいわれてしまう。
もう、武市にも何も出来ない。収二郎にあやまる武市、泣いて。
「武市先生。武市先生について行ったから、帝の使いになれた。夢のようだった・・切腹は武士の誉れです。有り難き幸せ。加尾にに伝えてください。兄は間違っていないと。兄は幸せだったと・・」と、男らしく切腹した収二郎でした。
なんだかなあ・・死ぬ命令って、この時代だから仕方ないのかもしれないけど、勝のいう「物事は角度を変えてみれば、間違ってる、正しい」と、簡単に判断できない・・と、これを考える龍馬のような、柔軟な考えも必要なんだと思いました。
こうして歴史があり、今の日本があるんだ・・とも。
そして武市はどうなる?
加尾からの手紙で収二郎の切腹を知る龍馬。
武市は「収二郎は何も悪いことはしていない」と。でも、加尾は「私には理解できない。なぜ、そんなことに?」と、聞くんです。
「今まで値打ちのあったものが、古くなって用なしになっただけのこと。」と、横井小楠(山崎一)の言葉を思い出す龍馬。
「世の中の流れからみれば、人の命などケシ粒ほどのもの。」と、横井小楠。
納得出来ない龍馬、心の叫びで終わった20話でした。