作家・井上荒野が父親の作家・井上光晴と不倫相手の瀬戸内寂聴との関係を基に描いた作品。両親と浮気相手3人の理解不可能な物語。
アマゾンプライムビデオ、ネットフリックスで視聴出来ます。
2022年制作・日本・139分・R15+
配給 ハピネットファントム・スタジオ
監督 廣木隆一
脚本 荒井晴彦
原作 井上荒野
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
あらすじ
1960年代、人気作家・長内みはる/瀬戸内寂聴(寺島しのぶ)は作家・白木篤郎(豊川悦司)と出会い、不倫関係に。
妻/笙子(広末涼子)は夫の篤郎に頼まれ、自殺未遂騒動を起こした愛人に会うため、身重の身体で病院へ。
みはるは若い頃、愛人と駆け落ち・・婚家を飛び出し子供を置いて来ていた。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
瀬戸内寂聴があまり好きではない私からすれば・・自分勝手な人たちの綺麗事だらけの作品だと思いました。
濡れ場シーンは本物の瀬戸内寂聴の顔を思い出してしまいました。
白木篤郎は不倫した結果、相手が自殺未遂してるのを妻に後始末をさせるというクズ男。
何故、笙子が彼と離婚しなかったのか?が最後まで謎でした。
昭和だから?
時代的に離婚は難しかったのかも・・それにしても篤郎に文句を言うシーンもありません。
泣いてるシーンはあったけれど、それほど夫の浮気に悩んでいる様子も感じませんでした。
人間的に出来た人なんでしょうか。
呆れるのは瀬戸内寂聴も同じく・・。
愛した人には妻と子供がいた・・私は彼を魂から愛した!と言いたげな内容でした。
でも私には、ただの男好きとしか見えなかったですね。家庭がある男性と10年くらい不倫を続け、止めることが出来ず。
彼を忘れることも、自分から去ることも出来ない。この関係を断つため、出家した・・と。
出家した夜、「あなたが寂しいかと思って・・」と、毛布を被って白木の寝室に行く姿。
頭は出家したので坊主です。それでも男を求める姿には言葉を失います。
「あなたが」ではなくて、自分が求めるからでしょう。
その夜、白木は彼女をさすがに帰らせますが。
笙子も不思議で、夫の白木篤郎とみはるの関係で苦しんでる様子には見えず。
残念なのは・・広末涼子がプライベートで不倫問題があったため、見てて複雑な心境になりましたね。
本当は彼女も自由奔放なタイプだと思います。
でも寺島しのぶ、豊川悦司、広末涼子の3人の演技は素晴らしいと思います。
特に寺島しのぶの剃髪のシーンと篤郎にシャンプーしてもらった時の笑顔ですね。
最後は篤郎が病気で入院、笙子は瀬戸内寂聴を呼んで2人で見取ります。
不倫を美しい純愛として描いた作品・・のような感じでした。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★1個(満点5個)