男の子の身体に生まれたけれど、心は女の子。そんな彼女の思いを守ろうと奔走する母、家族たちを描いたドキュメンタリー作品。
2020年製作・フランス・85分・G
ネタバレ度90%くらい
ストーリー
サシャは2歳くらいから、女の子になりたいと言い出していた。最初は冗談だと思っていた家族は本気と知り愕然とする。
しかし、愛する子供を守るため、サシャの思いを優先させることに。
こんな感じ、幼少期のトランス・アイデンティティが課題のドキュメンタリーです。
驚いたのが2歳でもう、そういう気持ちになるの?ということ。
もっと大きくなってから、自分の性別に違和感を感じるものだと思ったからです。
家の中ではサシャは女の子としてワンピースを着て、普通に女の子として過ごしています。
友人を家に呼ぶことはできません。部屋の中が女の子の部屋になっているから。
学校では知られているので、拒否されることも。
それでも、自分は女の子になりたい、と女子の服を着て学校に行きたいサシャ。
当然、学校では教師もサシャ、母親たちの思いを理解してくれません。
前例がないから?フランスだからもっと理解あると思ったのですが。
これ、2020年の作品なのにまだ、こんな感じで苦しんでいる子たちがいるんですね。
学校では男子からも、女子からも疎外され、寂しいサシャ。
バレエ教室では男の子の衣装を着せられたり・・彼女には辛いことばかり。
それでも妥協せず、母は色々な場所に行き、事情を説明して理解を求めます。
もうトランスジェンダー、性同一性障害とか偏見を持つ時代ではないと思うのですが。
実際はまだまだなのですね。
私は映画で見ることが多いのでもう、普通になっているのかと。
驚いたのはもうひとつ、7歳のサシャにホルモン治療の話が出るのですが・・これは難しいですよね。
飲めば当然、喉仏も出ないだろうし、筋肉も女子と違うでしょう。
でも、精子が作れなくなる可能性もある。だからよく考えて治療する必要があるとのこと。
ホルモン治療を始めたら、幼い体に相当な負担があるはず。
それでも・・という思いも・・。
唯一、家族はサシャの気持ちを理解しているのが救いでした。
時々、周囲に理解されず泣いてしまう彼女がとても辛そうでした。
日本だったら虐められそうな気もします。
ネットフリックスのドキュメンタリーはとても興味深いものが沢山ありますね。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)