「透明人間」「ゲット・アウト」を制作したジェイソン・ブラムのスリラー作品。少年の不思議なパワーが新鮮でした。
2022年制作・アメリカ・PG12・104分
監督 スコット・デリクソン
原作 ジョー・ヒル
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
あらすじ
少年フィニーはある日、学校の帰りに男性から「手品を見せてあげよう」と言われ・・誘拐されてしまう。
目覚めると地下室に監禁されていたフィニーは、断線した黒電話が鳴ってる事に驚く。
母のような能力を持っているフィニー妹/グウェンは不思議な予知夢を見る。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ
地下室の断線した黒電話に出ると・・フィニーをいじめっ子から助けてくれた少年/ロビンだった。
ロビンは喧嘩が強く学校でも皆、彼を避けるほど。
電話に出るたび相手は変わり、5人の行方不明の少年から・・と戸惑うフィニー。
監禁した犯人はいつも仮面をつけていて素顔はわからない。
必死に懇願するも無視され、不安のフィニーは電話相手の少年からのアドバイス通り脱出を試みるが失敗。
電話相手の少年に「何故、助けてくれるの?」と質問すると
「俺は時間切れだった。お前は逃げろ」と答える少年。
犯人/グラバー(イーサン・ホーク)も電話の事を信じない、と知るフィニー。
一方、兄の不思議な夢を見たグウェンは父に相談するが・・信じてもらえない。
1度だけ、少年らのアドバイス通り行動するフイニーは脱出に成功するが・・逃げる途中、グラバーに再び捕まってしまう。
「壁を壊せ」と少年のアドバイス通り、壁を掘るフィニーだが・・
出られず絶望。
喧嘩の強いロビンからの電話で「そこから出るんだろう。俺のためにやってくれ。こんな死に方ならせめて友達を救いたい」と言われるフィニー。
「俺の代わりにあいつを殺せ」
武器を使え、と電話機の中に土を詰めてグラバーが来たらそれで殴れ、と指示を与えるロビン。
闘い方を知らないフィニーに電話で指導する。
ここのシーンが切なくて・・ロビンが可哀想でした。
薄暗い中、フィニーの後ろで霊体のロビンが一緒に闘う方法を教えてくれるのです。
霊感があるグウェンは自転車で兄を捜索中、5人の幽霊を発見。その家がアジト!と判明、刑事に通報。
グラバー弟/マックスが地下にいるフィニーを発見、助けようとするが・・グラバーに殺されてしまう。
グラバーと争うフィニーは必死で土を詰めた電話機で彼を殴り殺害。外に逃げる。
グウェンの通報で駆けつけた刑事はグラバーが死体を埋めた家を発見、もう1軒の家からフィニーが出てきたのを保護。
命懸けで闘ったフィニーは学校に行くと「あの子が?人を殺した?」などと言われるが・・。
堂々としているフィニーだった。
感想
5人の少年がグラバーに殺され、埋められていたのでした。
無念で断線した電話にかけて、フィニーを助けようとアドバイスをくれたのです。
中には彼を助けるためでなく、「あいつに復讐したい」と悔しい思いを吐き出す少年も。
みんな子供なのに殺され、本当に無念で怖かったと思います。
フィニーには見えてなかったけれど、電話で話してる時、少年たちは彼のそばにいたのです。
物語に引き込まれ、少年が可哀想でもう観ていて泣きそうでしたね。
そして彼の友達ロビンは、「最初からずっと・・そばにいる」とも。
自分は殺されてしまったけれど、友達は助けたい、ってあの世から電話で連絡するという設定が斬新だと思いました。
最後、弱々しかったフィニーが事件後は別人のような雰囲気になってるのも見事でした。顔つきも変わってます。
人とは違う方法で大人になったフィニー。
原作のジョー・ヒルはスティーヴン・キングの息子だけありますね。今後もチェックです。
評判通りに内容の濃いストーリー、絶対おすすめ。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★5個(満点5個)