有村架純出演!心に傷があり強い女性だからこそ人に優しく出来るのでしょう。
ネットフリックス視聴。
2023年制作・日本・131分・PG12
監督 今泉力哉
原作 安田弘之
脚本 澤井香織、今井力哉
主題歌/挿入歌 くるり
ネタバレ度90%
あらすじ
海辺の小さな街のお弁当屋/のこのこ弁当で働くちひろ(有村架純)は元風俗嬢であった事を隠さず、明るく生きている。
ホームレスのおじさんを家に連れ帰り、お風呂に入れたり、お弁当を一緒に食べたり・・優しいちひろ。
彼女の写真を無言で撮り続ける女子高校生/オカジ(豊島花)に声をかけて親しくなる。
ひとりぼっちの子/マコトにも声をかけ、お弁当を食べさせるちひろ。
感想
風俗嬢であった事を隠さず、堂々と自由に生きているちひろの人生の一部を描いた作品ですね。
過去には色々とあった・・と感じます。弟からの電話で母親が亡くなったと言われても動じない。葬式にも行かない、と言ったちひろ。
これで母親との関係が複雑だったのかな、と想像。
きっと苦労しただろうし、複雑な人間関係、嫉妬もあった人生だと予想出来ます。
人や動物に優しく前向きなのは強いからだと思います。
女子高校生/オカジの両親について深く聞かなかったけれど、何かがあると感じても詮索しないちひろ。
そんな彼女といる事が居心地良い、と思うオカジですね。
母親の帰りを1人で待っていた少年/マコトもちひろと出会い、その優しさで明るくなれた子。
母親が文句を言いに来た時、言い訳もせず素直に頭を下げて謝罪。
これもある意味すごいな、と思いました。
普通、マコトのような子を見たら母親は何をしてる!って怒る人もいるはず。それを何も聞かず、謝罪されたら母親もそれ以上、文句を言えないはず。
人との交流術みたいなものも持ってると感じました。
のこのこ弁当の奥さん/多恵(吹雪ジュン)に自分を重ねるちひろ。この辺りはもっと詳細に描いて欲しかったと感じます。
なんとなくぼんやりと多恵とちひろの関係を想像ですね。
店の店長/内海(リリー・フランキー)とは男と女の関係ではなく、友情のようなものを感じます。
友達/バジル(van)との話は楽しい。
ちひろが最初、風俗店に行った頃は酷く傷つく事があったのだろう、と思います。
そんな彼女を優しく受け止めた内海でしょうね。
ただ、自由に生きてるのは良いけれど・・ホームレスのおじさんが亡くなった時、自分で穴を掘って埋めたのは驚きでした(^^;;
あれは警察に通報するべきかと・・。
原作は漫画なのでもっと詳細にキャラクターを描いてると思うのですが、映画は短い時間なので物足りなさを感じます。
マイペースに生きるちひろは多恵が退院後、お弁当屋を辞めて牧場へ。
街の人たちに優しさを与え・・過去にこだわらず、今を生きる凛々しさを持つちひろ。
自由に好きな場所へ移動、彼女らしく生きていく・・そんな作品でした。
有村架純の演技が光る映画ですね。
微妙な顔の動き、目つき、どんどん上手くなる女優だと思います。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)