「ジョーカー」のホアキン・フェニックスが甥と共同生活を始める叔父を演じます。モノクロームの映像が素敵な物語。
ネットフリックス鑑賞。アマゾンプライムビデオでは有料です。
2021年制作・アメリカ・G・108分
原題:C'mon C'mon
監督 マイク・ミルズ
脚本 マイク・ミルズ
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
NYで1人暮らしをしているジョニー(ホアキン・フェニックス)は妹から頼まれ、9歳の甥・ジェシー(ウッディ・ノーマン)を数日預かることに。
LAにいる妹/ヴィヴの家で2人の妙な生活が始まるが・・。予想以上にハードなジェシーにストレスを感じ始めてしまう。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
妹ヴィヴは夫ポールの精神が不安定になり、世話をすることを決めたのでした。ジェシーを愛しているし、離れたくはない。
でも今は大切な夫のサポートに全神経を集中させたいのでした。
妹から話を聞いていたジョニーですが、思ってた以上に子供の世話が大変でフーフー状態。
私も見てて思ったのは見た目は子供だけど、中身は大人なのでは?と思える言動。
パワー溢れる体力だけでなく、話すことは「あー言えば、こう言う」的な言い返しが抜群なのです。
見てるだけなら笑って終わりですけど、あのジェシーを相手に生活するのは数日でもハードすぎてダウンしそう。
お茶目なジェシーはジョニーのインタビューという仕事にも好奇心いっぱいです。
ジョニーの仕事は子供たちにインタビューをする、というもの。
純粋な子供達に将来のことを聞いたり、親、学校のことなどを色々と聞いていきます。
その子供達の意見が素晴らしくてびっくり。
日本の子供ってたぶん、恥ずかしいという気持ちが先に出て・・あんなにしっかり答えられないのでは?
海外、アメリカの子たちは学校で意見を言う練習みたいなものがある、と聞いたことがあります。
そんなふうに子供達の意見を聞いて、ラジオジャーナリストとして仕事をしているジョニーです。
子供相手の仕事なので、ジェシーの相手も簡単だろう・・と思っていたら大変でした。
ジェシーにすれば、叔父ジョニーと母ヴィヴがあまり仲良くないのが気になります。
そして何故、母が父の元に行って戻ってこないのか?ジェシーには大きな問題です。
子供に心配かけたくない、という事でジェシーには父親の病気を説明していませんでした。
けれど、父が以前のような状態になっていた・・と知りある意味、安堵したジェシー。
心配でも事実を隠さず、教えてあげた方が彼のためだったのです。
途中、親しくなりかけのジョニーとジェシーですが・・ある事からジェシーが寂しさを我慢してしまいます。
そんなジェシーは子供なのだから、泣いて怒ったりして言いたい事を言えばいいのに。
ジェシーは自分の気持ちを抑え、我慢した結果・・嘘をついたりジョニーを困らせてしまいます。
「こんな僕でも守ってくれるの?」とジョニーに質問するジェシー。
純粋ゆえに傷つきやすい子供のジェシー。ジョニーは子供相手だから・・と簡単に考えていたことを反省。
ジェシーから妹のことを聞いて、彼女なりに苦労してそれを隠して生活していると感じたジョニー。
ジェシーは考え方が独特、大人のような子供です。
きっと成長したら良い人になるのだろうけど、この段階では周囲の大人たちは振り回されると思います。
「ジョーカー」のイメージが強すぎるほどのホアキン・フェニックスが子役相手に優しい大人を演じてるのが最高に素敵です。
あんな渋くて優しい叔父さん、私も欲しいですね。
子育ての苦労、この映画でものすごく感じます(^^;;
あの子とずっと一緒にいると本当にダウンすると思いますね。それだけパワフルな男の子でした。
特にネタバレとか読まず、自然体で観た方が楽しめる作品ですね。
子供を育てるのは大変だから、周囲の人に頼るべき、でないと母親は本当にダウンしてしまう・・と感じたジェシーでした。
最後は母親の元に戻り時々、ジョニーと会うジェシーという形で終わります。
ラジオジャーナリストとして映る前半、ドキュメンタリーのようで素晴らしい映像でした。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)