シリア難民の現実と悪夢のような展開に驚いた作品です。アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2020年制作・104分・G・チュニジア、ベルギー、ドイツ、カタール、サウジアラビア、スウェーデン合作
原題:L'Homme qui a vendu sa peau
監督 カウテール・ベン・ハニア
脚本 カウテール・ベン・ハニア
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
サムは内戦が続くシリアから脱出、難民となってしまうが・・現代アート巨匠の提案を受け入れることに。
大金を入手したいサムは自分の背中にアートとしてタトゥーを入れたのだった。
もっと知りたい方
↓
↓
90%のネタバレ感想
サムは国に恋人アビールがいたのですが・・内戦で祖国を追われてしまいます。
国に残した恋人と引き裂かれ、辛いサムは決断をするのでした。
最初、背中にタトゥーを入れることはどれだけのことなのか・・あまり深く考えていなかったのかも。
背中のタトゥーはビザなのですが・・作品として美術館に展示されるサム。
当然、人々は興味本位で彼を見ます。次第に見られることに限界を感じるサム。
大金はあるけれど、自由はありません。
背中に吹き出物が出来た時も大変な騒ぎになり、病院で治療をしたり。難民を支える団体も登場してややこしい流れにも。
笑えるけれど笑えない展開も。
驚いたのは彼の背中は作品なので・・オークションに出され、売られてしまうのでした。
買い手は次々と変わり・・彼の生活も落ち着きません。
恋人と再会できたけれど・・残念なことに彼女は結婚していたのでした。
その夫は何も知らない彼女を美術館に連れて行き・・作品としてのサムを見せたのです。
怒ってアビール夫と喧嘩してしまうサム。
夫は周囲にあった作品を壊してしまい・・弁償するはめに。大金なので「彼を助けて欲しい」とアビールに言われ激怒するサム。
でも優しいサムはアビールの夫を助けてあげます。
この生活にうんざりしたサムはある日、事件を起こしてしまい警察に。
結果、彼は国外追放の身となり・・自由を得たのでした。
そして夫と別れたアビールと幸せになる2人。
シリア難民の過酷さを描いてる作品ですが驚きの連続でした。
国外追放も考え方によってはありなのかも、とか・・色々と考えてしまいました。
サムが母とPCで話してる時、戦争の恐怖を強く感じましたね。国に戻れば・・という不安があっても家族といたい思いでしょう。
背中のタトゥーが作品!という驚きのアイディアは面白かったです。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)