実話を基にした作品です。デンマークのジャーナリストがISに誘拐された事実を描いた物語。
アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2019年制作・デンマーク、スウェーデン、ノルウェー合作・138分
監督 ニールス・アルデン・オプレブ
原作 プク・ダムスゴー
脚本 アナス・トーマス・イェンセン
原題 Ser du manen, Daniel
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
2013年、IS(イスラム国)に人質にされ398日後、奇跡的に生還したデンマーク人写真家/ダニエル・リューの実話。
怪我で体操選手への道を閉ざされ、夢だった写真家への道を進むダニエルは、戦争中の庶民の普通の生活を撮りたい、と思っていたが・・ISに誘拐されてしまう。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
夢だった写真家を目指す24歳のダニエルですが・・シリアの非戦闘地域で誘拐されてしまいます。
当時、案内役の現地の人もいたのですが、情勢が変わっていたのでした。
誘拐されたダニエルは拷問と飢えに苦しみ、地獄のような日々を過ごします。
その頃、予定通りに戻らない息子に異変を感じ、ダニエルの両親は元軍人の人質救出を専門にするアートゥアに連絡します。
彼はアメリカ人のジェームズ・フォーリーの家族からも救出の依頼を受けていたのです。
公にすると人質が危険ということで、彼の指示に従うダニエル家族。
デンマークも日本のようにテロリストには身代金を支払いません。
家族が必死でお金を用意しても足りない金額。
アートゥアから、金額を下げられるとバカにされたと激怒する、と言われていたのですが。
庶民のダニエル家族が大金を用意するのはとても困難。
かき集めた金額で・・と言ったら激怒され、身代金を上げられてしまいます。
ダニエルは人質として、他の人も一緒の部屋になったりしますが恐怖は変わりません。
突然、呼び出された人はそのまま戻って来なかったり・・。
一度、ダニエルは逃亡するのですが・・現地の人に通報され、戻されてしまいます。
そのシーンは見ていて可哀想だし、足も痛そうで見るのが辛かったです。
人質の中、アメリカ人のジェームズと親しくなるダニエル。彼は自分がアメリカ人ということで、救出は諦めていました。
ダニエル家族がやっと、募金で集めた金額で釈放されるという流れで、ジェームズが彼に家族へのメッセージを託します。
メッセージを暗記、身代金を家族が払ってくれたおかげで解放されるダニエルです。
ここまでがすごく長いのです。
帰宅し、家族と再会した彼はアートゥアに頼まれ、ISからアメリカに送られてきたビデオを確認、ジェームズだと証言します。
ビデオを最後まで見るな、とアートゥアに警告されたダニエルですが・・ジェームズの最期を見てしまいます。
自分は助かったけれど、仲間だったジェームズは殺されてしまった、という衝撃。
ここはもう涙が止まりませんでした。見ていて本当に辛い。
これが実話という恐ろしさもあります。
人質の中で、家族がいない人はもう助からないわけだし。ダニエルが幸運か?と言われたら違うし。
テロリストの恐怖を強く感じた映画でした。日本人ジャーナリストをも思い出します。
重くて辛い作品ですが見る価値はあると思います。最後まで本当に緊張のまま一気に視聴しました。
「ダニエルは13ヶ月の拘束後、解放されたが7人の人質は殺害され、2人は未だに消息不明。
デンマーク政府はテロ組織に拘束された国民に身代金を払わない政策を維持している。
内戦下のシリアでは100人以上の報道関係者が死亡。
死者は40万人を超えている。」
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)