西部劇のような風景の中、女性の静かな復讐劇です。アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2019年制作・フランス、タイ、インドネシア、マレーシア・95分
監督 モーリー・スリヤ
原題 Marlina the Murderer in Four Acts
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
インドネシアの僻村。
夫を失ったマルリナは突然、強盗団に襲われお金、家畜を奪われてしまう。
けれど、ボス/マルクスの命令で食事を作るマルリナは手下の男たちを毒入りスープで殺害。
乱暴されるマルリナはマルクスの首を切り落とす。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
登場する男全員がクズでした。
田舎とはいえ、こんなに女性を奴隷のように扱う国って・・人権なんてありませんでした。
男たちの会話を聞くだけでもムカつきますね。女性には胸糞系の作品だと思いました。
主人公のマルリナの台詞が少ないので・・本当はどう思っているのか?と考えながらの視聴。
国によって文化、風習や色々なこともあるでしょうけれど。携帯を使う時代なのに・・。
強盗団が来て、逃げられないと感じたマルリナは男4人を殺害するつもりで毒入りスープを作ります。
ただ、ボスのマルクスは寝ていたので飲まず。
仕方なく乱暴された時、正当防衛で首をナタで切ったのでした。
グロシーンでもありません。
切り落としたマルクスの頭を持って、警察にバスで向かうマルリナですが・・周囲の人たちはあまり気にしないので驚きです。
顔が丸見えなのに誰も気にしないのも風習?
途中、知り合いの女性/ノヴィと出会うマルリナですが多くは語らず。
ノヴィは出産間近で夫に会うためにバスに乗ります。
遠く離れた警察に着き、事情を説明するマルリナ。
しかし、状況証拠を見ないと!と淡々と説明する警察官。乱暴された証拠として、体の検査をする必要があるけれど、検査道具が届くのは来月になると言われます。
呆れるマルリナはその場を去ります。
一方、出産間近なのに生まれないノヴィを殴る夫。
まだ生まれない、とそれだけの理由で妻を殴るなんてびっくり。
マルクスの手下2人はボスが殺されたのを知り、マルリナを探します。
首を取り戻したい手下はノヴィを人質にしてマルリナを呼び戻します。
ノヴィはマルクスの手下を殺害、マルリナの助けを借りて無事に出産。
こんな流れです。
エグいシーンもありません。派手さもなくて地味な印象。台詞も少なくて全体的にシュールな感じの映画でした。
人を殺害するのは良くないけれど、この映画に登場する男たちは皆、クズなので殺してよし!って感じでした。
最後、クズ男は殺害したけれど、女性は新たな命を生み出した・・という感じで終わりました。
相手を殺さなければボロ切れのように扱われ、人権も無視された女性の生きる道は?
そんなふうに考えてしまう映画でした。
男尊女卑という簡単な言葉では終わらないモヤモヤが残る映画ですね。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)