500年以上前から能文化が根づいてる村で起きた事件の真相は?閉鎖的な村社会を描く物語。ネットフリックス鑑賞です。
2023年制作・日本・PG12・120分
監督 藤井道人
脚本 藤井道人
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
日本の集落/霞⾨村の巨大ゴミ処理場で働く片山優(横浜流星)は母親の借金返済のため、周囲からの嫌がらせにも耐えていた。
父親が殺人を犯したため、犯罪者の息子、と言われている優。ゴミ処理場では夜、産業廃棄物を投棄する作業もあった。
ある日、優は幼なじみの美咲(黒木華)と再会する。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
美咲の登場で優の人生が明るくなった展開でした。東京から戻った優しい美咲はゴミ処理場で広報として働きます。
(精神を病んで東京から戻った美咲)
そして優を気遣い、子供向けツアーの案内役を提案します。
それまでゴミの処理だけの暗い日々だった優、家に帰れば母との会話だけでストレスがたまります。
(ギャンブルで借金を作った母)
親の借金のため働くなんて本当に大変だし、真面目な良い子の優だと思いました。
10年前、ゴミ処理場の設立に反対運動があり、反対派の人間が村八分に遭い、その復讐で虐めた相手を殺害、そして自分の家に火をつけて自殺した事件がありました。(優の父)
けれど、事件の捜査も行われずに隠蔽され、この件で何も出来なかった、と吐露している光吉です。
子供向けツアーの案内役を担当した優は次第に明るくなり、テレビでも取り上げられ、ゴミ処理場が観光地のような賑わいに。
そして美咲と優は愛し合う関係になります。
それまで優に闇の仕事をさせていたヤクザの丸岡(杉本哲太)、村長(古田新太)、村長の息子/透(一ノ瀬ワタル)たち。
村長の弟/光吉(中村獅童)も母親のため、働いている優にプレッシャーを与えてます。
ある日、透が美咲を襲ってる時、助けに入る優ですが・・ボコボコに殴られてしまいます。
一方、産業廃棄物の件が警察にバレて、テレビの取材に冷静に答える優。
警察が産業廃棄物の捜査中、透の遺体を発見・・驚愕する優と美咲。
恵一(美咲の弟)告白のため、産業廃棄物の件がバレてしまったので苛立つ優。
運転中に恵一を脅してる時、事故を起こして彼を死なせてしまいます。
透の遺体が発見され・・1人で自首する、と言う美咲を止める優。
透の携帯をチェック中、透が美咲を襲ってた事を知る光吉。
美咲はあの日、殴られている優を助けるため、ハサミで透の首に刺したのです。その後、遺体をゴミ処理場に埋めた2人です。
村長の家に行った優に「村を守るためには犠牲は必要だ。お前の父親には感謝してる。今回は美咲に犠牲になってもらおう」と言い出します。
優/父の件も村を守って隠蔽した村長に激怒する優。
優は村長を殺害、家に火をつけます。家には村長/母が寝たきりでいたのですが・・。
家から逃げるように去る優に声をかける光吉。
ラストシーンは優の泣き顔で終わりました。
あれしか方法はなかった、という感じの顔ですね。父親の件まで村長に隠蔽され、今度は美咲を犠牲にしてまで「村を守る」と言う考え。
閉鎖的な空間(村)というか、もうあり得ない感じの考えでした。
警官の光吉だけが唯一、まともな感じだったけれど・・村長である兄を止めることは出来なかったのです。
そもそも、美咲も優もあの村を出れば良いのじゃ?って思うのですけれど。あれって出られないのでしょうか。
母親の借金があったとしても、都会で働く方法はなかった?あの村にいるからあんなことになると思うのでした。
横浜流星はいつもクールな役が多かった気がするけれど、この作品では別人のように暗く重い表情が印象的でした。
黒木華は肌荒れが気になったけど編集で綺麗にせず、自然な感じがよけいに美咲の雰囲気と合ってると思います。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)