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映画「死刑にいたる病」ネタバレあらすじと感想

連続殺人鬼の本気が凄かったです。内容を知れば知るほどに恐ろしい物語でした。ネットフリックス鑑賞、アマゾンプライムビデオでは有料です。閲覧注意の作品ですね。

2022年制作・日本・PG12128

監督 白石和彌

脚本 高田亮

原作 櫛木理宇

ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)

ストーリー

大学生/雅也(水上恒司)はある日、連続殺人犯/榛村大和(阿部サダヲ)から手紙を受け取る。

「罪は認める。だが最後の1件は冤罪だ」

自分は9件目の殺人を犯していない、真犯人を探して欲しい・・というものだった。

中学生の頃、パン屋の主人だった榛村を知っていた雅也は事情を理解して調査をすることに。

もっと知りたい方

90%のネタバレ感想

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榛村大和は24件の殺人容疑で逮捕され、死刑判決を受けています。逮捕のきっかけは被害者の1人が逃げ出したからです。

基本、榛村は自分好みの10代の男女をターゲットにしていましたが、9件目の被害者は20代の根津かおるです。

今までとは違う世代ですが、彼女も榛村の被害者であり、それによりトラウマがあったので偏食、潔癖症、そして毎日同じ行動をしないと気が済まない性格になっていました。

もう1人、殺さず生かしている榛村のターゲットに金山がいます。

彼は子供の頃、弟と刃物で刺し合う「痛い遊び」を榛村に強要されていました。

痛みと恐怖でトラウマになり、榛村に怯えている金山。

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被害者の1人が逃げ出したことでバレる、と考える榛村は拷問に使用していた燻製小屋を燃やします。

そして集めて保存してた被害者の剥がした爪を捨てます。

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雅也は調査して、根津かおるには上司のストーカーがいた、と判明。それを榛村に報告して、その人物が怪しい、と言います。

自分が調査した内容を報告すると大喜びで誉めてくれる榛村。

雅也は9件目の殺人は犯人は別にいる、と考えを伝えます。

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金山を歩道橋の上に呼び出し、「また、痛い遊びをしよう」と脅す榛村。

恐怖で金山は歩道橋の下を歩いている根津かおるを指さします。

その後、榛村はいつもと違う方法で根津かおるを殺害。潔癖症の彼女を泥の中で殺害、爪も剥がしません。

金山が「自分のせいで根津かおるが殺された」と、罪悪感を感じるように金山を脅した榛村です。

根津かおるが毎日、同じ行動をしてる事を知った上で金山を歩道橋の上に誘い出した榛村。

金山が根津かおるを指差すことは承知なのでした。

結局、24件の事件はすべて榛村が犯人です。

死刑を伸ばすため、遊びのためにわざわざ根津かおるをいつもと違うやり方で殺し、楽しんだのだと思います。

それに引っかかってしまった金山でしょうね。

彼はもう罪悪感で根津かおるが亡くなった場所へ何度も通っています。そこで雅也と出会ったのです。

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祖母の遺品の中から、古い写真を見つけ情報を探すと母/衿子(中山美穂)と榛村の関係を知る雅也。

当時、榛村桐江が父親に虐待されていた大和を引き取ったのです。

榛村桐江の養子だった大和、衿子は親しかった・・と驚く雅也。

衿子は妊娠していたと知り、もしや自分は榛村の息子では?と慌てます。

雅也は拘置所の面会に行った時、確認するも言葉を誤魔化す榛村。

「榛村さんは・・僕の父親ですか?」

「・・今、君の手を握れたら良いのに・・」

曖昧な言葉で自分の本当の父親は榛村!と信じきってしまう雅也です。

 

実際には雅也/母の衿子と榛村は親しい関係でしたが、お腹の子は別の男性の子であり死産でした。

榛村は死産した赤ん坊の処理を手伝っただけなのです。それなのに雅也に質問された時、言葉を濁したのは・・彼の精神を弄んだのでしょう。

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榛村は根津かおる事件でも有罪となったのは、目撃者が現れたからです。

目撃証言をしたのは金山一輝(岩田剛典)。

金山が子供の頃、弟と公園にいた時に榛村が彫刻刀とカッターナイフでお互いを斬り合わせた。それを何度もやらせ、深い傷ではないがいまだにいくつも傷が残っています。

子供の金山にとって大人の榛村に逆らうことは出来ません。

14歳の時、榛村は小学生/女の子の後頭部をブロック片で殴り、顔面を両足で何度も踏みつけたのです。

榛村の弁護人から知る雅也です。

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雅也は父親から、有名大学に入れなかったことで冷たくされていました。だからよけいに「自分は殺人鬼/榛村の息子」と、真剣に思うようになったんでしょうね。

「普通じゃない」自分が少し、心地よかったのかも。そして路上で絡まれた男性にカッとして、首を絞めて殺しそうになります。

けれど、殺す前に正気に戻る雅也でした。その後、雅也と同じ出身の加納灯里と交際をします。

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ラストでは灯里の爪を見た雅也に「はがしたくなる?」と、聞きます。

その言葉に驚く雅也は灯里のバッグに榛村からの手紙がたくさん、入ってるのを見ます。

「私はわかるなぁ。好きな人の一部を持っていたい気持ち・・彼も・・雅也くんならわかってくれるって・・わかってくれるよね?」

言葉を失う雅也・・。

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えええー?って感じのラストシーンでした。

灯里も榛村に洗脳されていたターゲット、獲物だったってことでしょうね。殺されなかったのは優秀だったから?

榛村のある意味、お気に入りだったのだと思いました。

恋人と思ってた灯里がまさかの榛村に洗脳されていた部下?みたいなものとは。

親から抑圧された子供の心を利用、弄んだ榛村ですね。手紙を何通も送り、マインドコントロールしていた榛村。

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後半、金山を追い詰めた雅也はすべてを理解します。

金山に根津かおるを殺害したように罪悪感を感じさせ、自分を含む周囲の人たちを洗脳、精神的にも弄んでいた榛村を。

拘置所に行き、榛村に自分の考えを伝える雅也でした。

榛村は人を洗脳するのが素晴らしく上手くて皆、逆らえなかったのでしょう。

それ利用して楽しんでいた榛村は本当に怖いサイコパスだと思いました。

洗脳だけであんなに人を苦しめるなんて・・。ある意味、ホラーよりも怖い物語でした。

私が考える死刑にいたる病とは、死刑になるとしても人を殺さないといられない病気、ってことだと思いました。

ただ、原作と映画は一部、違うようで原作を読むともっと驚く展開があるようです。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

好き度は★4個(満点5個)

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