自宅にいる時、誘拐された14歳の少女の実話です。アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2017年制作・アメリカ・87分
ジャンル ドラマ、ホラー、伝記
監督 サラ・ウォーカー
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
14歳だったエリザベスは自宅の寝室で寝てる時、男が部屋に侵入。
ナイフで脅され、騒げば妹を殺す・・と言われ、家から連れ出されてしまう。
山の中、第一夫人と暮らしてる男は14歳のエリザベスを第二夫人にする、と言い出す。
家族を殺す、お前も殺す、と脅され恐怖のエリザベスは何も出来なかった。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
当時14歳だったエリザベスはまだ子供です。当然、大人の男性に脅されたら怖くて抵抗も出来なかったでしょう。
映像は本人のナレーションで進み、彼女が現在も元気なのが唯一の救いです。
それだけ再現映像は過酷で14歳の子供には辛かったと思います。
男は自分を選ばれた存在だと言い、第二婦人も洗脳なのか・・彼を信じて同じように行動しています。
もちろん、彼女を助けることはしません。嫌がるエリザベスを着替えさせ、結婚させたのです。
その後、彼女は毎日のように性的虐待を受け、恐怖で逃げ出すことも出来ませんでした。
それが救出されるまで9ヶ月間も続いたのです。
山の中でテントを張り、足枷をつけられ逃げられないエリザベスは必死に考え、逆らえば殺される・・と言いなりになることを選択します。
第一夫人の手伝いをしたりしてるうち、水汲みをさせてもらえるように。
川に行けば水を飲める、それだけで幸せを感じるほどに水が足りない生活でした。
当然、食料もないので男が街に出かけ、万引きなどをして彼女たちに食べさせます。
それも第一夫人と分けるのでエリザベスには足りないのでした。
第一夫人は男の言いなりでしたが、若いエリザベスに嫉妬するように。理由は男が彼女に夢中で自分に振り向かなくなったから。
男は仕方なく、自分は昼間、第一夫人のものであり、夜はエリザベスと過ごす、とルールを決めます。
山で暮らすエリザベスはある日、彼女の名前を叫ぶ声を聞いて、助けが来た!と喜びますが・・。
男は彼女を黙らせ、脅すので声は聞こえなくなります。
「お前を探すやつはもういない。誰もお前を必要としていない」と、14歳のエリザベスを追い込む男。
男は街でお酒を入手、飲んでばかりで宗教も偽物だと気が付きます。でも子供の彼女には何も出来ないのでした。
時々、3人で街のスーパーなどに行くこともありますが当然、脅されているので、声を出して助けを呼ぶことも出来ないエリザベス。
目の前に人がいたら助けを呼べば?と思うかもしれませんが・・「騒げばお前の家族を殺す、お前を殺す」と脅されているので抵抗出来ないのでした。
スーパーなどに行く時は宗教の関係で顔を隠している、と周囲に言っている男。(顔はスカーフで隠しているエリザベス)
警官に呼び止められ、顔を見せるように言われたこともありましたが、「宗教だから娘の顔をみせることは出来ない」と、男は警官に嘘を言います。
それ以上、警官は何も言えませんでした。
その後、3人は移動して男は街に出かけたまま戻りません。
食料もないまま、第一夫人とエリザベスは餓死しそうなこともありました。
さすがの第一夫人も水もない、餓死しそうな環境では戻った男に文句を言ってました。
3人でスーパーに行った時、入り口の探し人のチラシを見るエリザベス。(彼女は変装させられてます)
そこには沢山の子供達の「行方不明」の文字。
自分のチラシはありませんでした。
「誰もお前を覚えていない。お前は永遠に俺のものだ」と男に言われるエリザベス。
スーパーから出た時、警官に呼び止められるエリザベス。
「君の名前は?」と聞かれます。
「私は聖職者だ。この子はエスター」と言う男。
「彼女に聞いてるんだ」と、言い返す警官。
怯える彼女は答えることが出来ません。
「お名前は?エリザベス・スマート?・・大丈夫?」と質問する警官。
男の顔を見ながら、「私はエリザベス・スマートよ」と答えるエリザベス。
そして警官に保護され、家族と対面します。
完
ラストシーンはドキドキで、彼女が自分の名前を言った瞬間、ボロボロと泣けて来ました。
やっと、やっと助かった!という思いですね。
本当に14歳の子が誘拐、監禁されているのをずっと映像で見ていたので・・家族のような気持ちになってしまいました。
これが実話・・という恐怖です。
検索で「エリザベス・スマート事件」で詳細がわかりますがほぼ、この映画で内容はわかると思います。
でも自宅で寝ていて誘拐された・・と言うことにも驚きです。家なら安心だと思っていたので。
映像の中、スーパーのメッセージボードにものすごい数の行方不明の子供達のチラシがあり驚きでした。
あの数、いつもあんなにあるの?って。やはり日本より誘拐などが本当に多いのだ・・と改めて実感でした。
最後は生きて家族と再会出来たのでなんとか安心出来たけれど、彼女の心の傷を考えると本当に恐ろしい事件です。
それにしてもタイトルはセンスがないですね。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個(満点5個)