原作は藤沢もやしの漫画、ネットフリックスで実写化されたドラマです。面白いので引き込まれて一気に見てしまいますね。
2023年制作・日本・全8話
主題歌、挿入歌Vaundy
脚本 金子ありさ
原作 藤沢もやし(講談社「KissKC」所載)
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
13年前、病院を経営する御手洗家が全焼、原因は皐月(吉瀬美智子)の火の不始末だった。
泣いて謝罪する母を思い出す杏子(永野芽郁)は妹/柚子(恒松裕里)と暮らしていた。
火事の後、治(及川光輝)たちは離婚・・皐月は心身を壊して入院中であり、娘の記憶も曖昧になっていた。
当時、母の友人だった真希子(鈴木京香)の火事を見る様子に疑問を感じていた杏子は家政婦として御手洗家を探ることに。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
13年前、燃える御手洗家を見てた真希子が笑っていたような気がして納得出来ない杏子は身分を偽り、「山内しずか」と名前で真希子の家で家政婦として働きます。
最初、信用されなかった杏子ですがそこは賢い子なのですぐに真希子の心を掴みます。
2階には行ってはいけない、掃除は1階だけと指示する真希子。
彼女はインスタなどのSNSで有名な主婦モデル、インフルエンサーなので毎日が忙しい。
華やかな生活を送っているようで実は家事はしていない真希子。
そんな真希子の家で真面目に家政婦として働く杏子です。
2階は禁止されていたのですが当然、真希子がいない時にチェックすると・・引きこもりの真希子/長男の希一(工藤阿須加)がいました。
杏子が小学生の頃、星の話をしてくれた優しい希一でしたが現在は引きこもりで暗い性格に。
彼を信用させ、懐柔しようと計画する杏子は美味しい料理を作ります。
いつもお弁当だったので杏子の手料理に夢中になる希一。
真希子/次男の真二(中川大志)は御手洗病院を継ぐことを厳命されている医学生。
最初は杏子の妹と知らず、柚子に恋して夢中になります。
杏子は友人/クレア(北乃きい)に色々と相談して頼っています。
杏子、柚子の父親/治(及川光輝)は皐月と離婚後、真希子と再婚しています。
離婚してからずっと、杏子たちに連絡もしていなかった治です。
全8話なのでじっくり、丁寧に御手洗の騒動を描いているという印象でしたね。
13年前、家事の時の防犯カメラの映像を確認した治は杏子にも見せていました。
映像には皐月のセーターがドアから出る姿が映っています。けれど、洋服だけで顔は見えないので治は「やはり皐月が・・」と諦めて警察に提出しなかったのです。
その後、映像を破棄していた治でしたが、クレアの協力で杏子は同じ映像を入手します。
杏子は家が火事になったのは母のミスではなくて真希子!と考えていたのです。だから、母の物をよく盗んでいた真希子があのセーターを持っていれば証拠になる、と探します。
杏子が柚子と協力して真希子の留守中、セーターを探し発見。
杏子が真希子こそが犯人と考えている時、柚子が自分の周りを嗅ぎ回っていると知り、追求する真希子です。
この時、父親だから自分たちの味方と安心していた柚子ですが・・真希子に告げ口されてバレてしまいます。
残念な父でしたね。
結果、真希子に追求され柚子はすべてを告白。セーターが証拠になると気がついた真希子は燃やしてしまいます。
やっと、証拠を見つけた杏子、柚子はがっかり。
その頃、希一に自分の存在がバレてしまう杏子は脅されてしまいます。
真希子に素性がバレたら・・と希一の言いなりになりそうな杏子でしたが!逆に希一に命令、強気に出て彼を手玉に取ることに成功します。
(引きこもりだと周囲にバラす!と怒る杏子)
掃除までちゃっかり、指示してやらせる杏子でした。
杏子の手伝いをするため、真二に接近する柚子は彼と親しくなります。
杏子が禁止していた2階に行ったことを嘘をついて隠したことに怒り、彼女をクビにする真希子。けれど仕事が忙しくなり、再び彼女に頼ります。
真希子を信用させるため、料理を作ってアドバイスもする杏子。
主婦モデルの仕事で料理も頼まれ、杏子に教えてもらう真希子はすっかり彼女を信用します。
真希子の家で皐月のアクセサリーを発見した杏子は母に見せます。すると記憶を一部、思い出す皐月でした。
皐月が真希子と知り合った頃、ブログを書いてたことが判明。杏子たちは日記を読み、当時の様子を追求します。
ある日、杏子は真二に身分を怪しまれますが・・・山内しずかはクレアの名前なので尾行されてもセーフでした。
希一と一緒に外出した日、昔の友人から母のことを聞いて驚く2人。
真希子が治と結婚した時、彼女は希一の友人にお金を出して「うちの子には金輪際、関わらないで」と言ってたのでした。
母がそんなことを・・と衝撃の希一。
希一から、昔の古いパソコンを譲ってもらう杏子は当時の母の様子を知ります。
母/皐月はmixiに登録、日記を書いていました。
父が母を信じていない、と知る杏子は理由を聞くと当時、「皐月は
御手洗家を恨んでいた」といいます。
厳しい義姉たちからのストレスもあり、真希子の話を信じていた治。
皐月は御手洗家のルールに慣れず、苦労していたのでしょう。
妻よりも真希子を信じる父に怒る杏子・・その時、父の病院/看護師長の市原(濱田マリ)と再会します。
その後、市原は杏子の味方に。
真希子は市原に盗聴器を仕掛けさせ、情報を得ていたのですが、市原は治、杏子の味方でした。
(皐月に世話になっていた市原は火事の時、一緒にいたと証言)
火事の犯人にされた皐月に納得していない市原。
真希子のマネージャーとして一緒に仕事をしていた杏子は昔、彼女はエリーゼという名前で日記をウエブサイトで書いてたことを知ります。
内容は皐月から盗んだ物をアップ、自分の持ち物のように自慢していました。
当時、エリーゼは人気があり、コミュニティでオフ会もしてたと判明、ムジナという女性が彼女を知ってるとわかり探します。
エリーゼの日記を読み、驚愕する杏子。
「人のものを奪ってまで偽りの自分を演じる。ダメなことはわかっている。でも止められない。憧れの自分を手に入れられるなら・・嫉妬心だって飲み込める。あなたの人生・・ちょうだいよ・・私に・・」
真二が反抗的になり、怒る真希子は彼の服に盗聴器を仕掛けます。
何も知らず、柚子と会う真二は会話を盗聴されてしまいます。
玉の輿を狙う七海は真二のお見舞いに行き、真希子に正体を見破られます。
同じタイプの七海に「インタビューは嘘、お金のためならなんでもする」と答える真希子。
真希子に驚きながらも動じない七海は録音したこれをネットに公開、主婦モデルは嘘つき?と大炎上に。
真希子の指示で七海と会い、お金でツイートを削除させる杏子。
(複数のお金持ち男と会い、ホテルに入る七海を盗撮、脅す杏子)
ネットで偶然、自分のことを暴露している日記を発見、怯える真希子。
昔の自分を知っているので暴露が怖いのでした。
ムジナの名前で投稿され、当時の自分を知っている・・と信じる真希子。
昔、皐月のものを盗み、mixiで投稿したらコメントも増え癖になってしまった真希子でした。
柚子はあの日、母だと思ってた女性が真希子だった・・と思い出します。
なぜ、あの時・・真希子が家にいたのか?と考える柚子。
真希子の家で皆、集まって柚子はムジナの日記を説明するも消えていた。
(真希子の指示で、ムジナのサイトをすべて削除していた杏子)
杏子は安堵する真希子に自分の正体は、山内しずかではなくて杏子だと告げます。
ムジナの証言であの日、真希子はオフ会の帰りに皐月の家付近の駅で降りたことが判明。
追求する杏子に慌てて、「スーパーで働いていたから。あなたたち、カレーの具材を買い物してたでしょ」と言い出す真希子。
「何故、あの日の夕飯がカレーと知ってたんですか?」
杏子の質問に答えられず、逃げ回る真希子。
部屋から出てきた希一を見て「私がやりました」と告白する真希子。(希一を庇うため)
「母に謝罪してください」と真希子に告げる杏子。
治から「もう、君をこの家に置いておくことは出来ない」と告げられる真希子。
翌日、真希子は独断で記者会見を開き、自分の本の宣伝をします。
真希子は治に会い、色気と強気で迫り・・治に記者会見で「これから妻を守ります」と言わせます。
このシーンは映画「ゴーンガール」のようでした。
そんな父親に落胆する杏子。
真希子は皐月に会うため病院に行きます。
皐月は市原から真希子が謝罪に行く・・と聞いていたが結局、治を操り会見で謝罪させていたことに失望していたのです。
激怒する皐月は「あなたが嫌いだった。全部、あなたに奪われた」と、言います。
これに反論する真希子。
ネットで承認欲求モンスターなどと書かれ、焦り始める真希子。
マスコミ、野次馬も家の周りに集まり外に出られなくなる。治も激怒、真希子に暴言を吐きます。
部屋にこもる希一を撮影する者も現れ、慌てて地下に隠れるよう指示する真希子。
母の言動に呆れ、「俺はこの家を捨てる。真二も好きに生きろ」と希一は2階から飛び降り、家を脱出します。
杏子に保護され、家で一緒に暮らす希一たち。
翌日、家に警察が来て真希子が連行されてしまう。
当時、不良グループの中に希一がいた・・と追求された真希子は
「すべて私がやりました。大きな家も服も・・妬んでいた」と告白。
翌日、自首する希一。
13年前、希一は母/真希子が皐月の物を盗み、mixiにアップしていたことを知り、やめるべきと助言。
反省した真希子は盗んだものを皐月の家に返しに行っていた・・その時、柚子に見られてしまったのです。
しかし、防犯カメラに写っていたセーターだけは戻すのを忘れてしまう。
当時、皐月に可愛がってもらっていた真二は御手洗家に自由に出入り。キッチンにカレーがあるのを知り、鍋を温めていた時・・フキンに火がついてしまう。
慌てて消そうとするも出来ず、怖くなり逃げてしまうのです。
自宅に戻り、母と兄の会話を聞いて動揺する真二。
希一は火事は母/真希子の放火!と考えていたのですが・・真二の足が汚れていたのを見て、真二!と理解します。
母/真希子は火事は希一の仕業・・だから息子を守るためにすべて演技して必死で嘘をついて守っていたのです。
驚く杏子は何故、事実を言わなかったの?と真二を追求。
「あの火事の日、家でおばさんの服を見つけて返しに・・怖くて言えなかった・・」と、告白する真二。
当時、小学生だった真二はセーターを返しに御手洗家に行き、カレーを発見、温めていた時に火事に・・。
その後、怖くてセーターを被って逃げてしまっていたのでした。
(その姿が防犯カメラに映っていた)
真二に「母に謝って」と言う杏子。
皐月は「もしや・・火を消すのを忘れたのかも?」とずっと自分を責めていました。
真二から事実を聞き、謝罪を受ける皐月は安堵。火は消していた・・と納得したのでした。
その後、真二は当時14歳未満だったため刑事責任は免れます。
真希子に「希一さんを私にください。好きなんです」と告げる杏子。
希一も杏子の思いを受け入れ、2人で暮らすことに。反対する真希子だったが・・内心はしっかり者の杏子で安堵。
3ヶ月後
葛城七海は新たな金蔓を見つけます。
真二は治に頭を下げ、「ここで働かせてください」と、懇願。
そんな真二を受け入れる治。
杏子、希一は仲良く2人で暮らしている。
柚子も就職が決まり、退院した皐月と明るく暮らす。
クレアと一緒に働く杏子。
完
最初、真希子が皐月を妬んで・・と思ってましたけれど。
見ているうちに色々なことが判明、息子が放火したと思っていた真希子は彼を庇うために自分が悪者になっていたのでした。
その息子/希一も放火したのは弟/真二・・と思っていたのです。だから、弟を守るために自分が悪者に・・犯人になろうと自首したのです。
真希子、希一も家族を守るために行動していた良い人でした。
真二は怖くて真実を言えなかったのでしょう。
それにしても父親/治は情けないキャラでした。妻よりも、妻の友人/真希子を信じていたし。
後半、記憶障害があった皐月がどんどん、記憶を思い出して真希子たちと話してるのは突っ込みありですね。
ずっと記憶障害だけで入院してるのもお金がかかるし。
13年前の事件・・から、当時のSNSとしてmixiの名前が出たのはびっくり。
最近の人は知らないでしょうけど、昔は「ミクシー(mixi)」ってツイッターのようにみんなが楽しんでいるSNSでしたから。
そういう私もまだ退会はしていませんね(^^;;
真希子のネタをバラす展開でムジナの名前で日記が登場、あれは希一の提案です。
杏子の思いを知り、申し訳ない気持ちもあり彼女を手伝っていた希一です。
日本の復讐ものなので、韓国のような残虐性はないけれど安心して見られますね。
そそ、クレアを演じた北乃きいがイメージ変わったと思いました。あんなに目が大きい子だった?声でわかりますね。
永野芽郁も良かったけれどやはり、鈴木京香の演技が素晴らしい。
髪を振り乱して騒ぐ姿、堂々と笑顔でポーズするモデル役、嫌な女を微妙な表情で魅せてくれたのはさすがですね。
ドラマとしては本当に面白かったと思います。
長い記事を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)