老婦人と女子高校生の友情を描いた物語。最初から最後までほっこり優しい気持ちになれる作品です。原作は鶴谷香央理の漫画。
アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2022年制作・日本・G・118分
監督 狩山俊輔
脚本 岡田恵和
原作 鶴谷香央理
ネタバレ度40%（後半ネタバレ度90%）
ストーリー
75歳の雪（宮本信子）はある日、本屋で漫画を購入、家で読み始めるとそれはBL（ボーイズラブ）だったので驚く。
その後、続きが気になり再び、本屋で購入する雪はバイトをしていた17歳の高校生/うらら（芦田愛菜）と出会う。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
うららは普通の女子高校生です。 BLが好きで以前は漫画を描いていたけれどやめていました。自分の作品に自信がなかったのでしょうね。
でも好きな気持ちは変わらず、漫画を購入して1人で読んで部屋に隠してあります。
やはり、母親には知られたくないうらら。
学校では活発でもなく普通、幼なじみの河村紡（高橋恭平）とたまに話す程度。
一人暮らしの雪はBLの漫画を読み始め、その世界に引き込まれていきます。
誰かと漫画のことを話したい、と思う雪はうららを誘い、カフェで夢中で語ります。
突然、老婦人に呼び止められたうららは最初、びっくりして話せなかったのですが・・次第に2人は親しくなります。
うららもBLのことは他の人に話すことが出来ず・・その思いは雪と同じだったのです。
大好きな漫画のことを2人で語り合う雪とうらら。
年齢の差は大きいけれど、好きなものについて語るのに歳は関係ありませんね。
うららは雪をコミケに誘い、大喜びの雪でしたが・・体調が悪くなり行けなくなります。
そんな雪にうららは自分が持っているBLの漫画を大量に運び、あれこれと説明、その面白さについて語ります。
このシーンは楽しい。
過激な描写もあるので・・それを気遣ううららですね。それでも雪は「大丈夫」と笑顔に笑えます。
親しくなったうららに雪は自分で漫画を描くことを提案、彼女の背中を押します。
自分の漫画なんて・・と思ううららでしたが雪の言葉でやる気復活。
コミケに参加する漫画を描き始めます。
雪の知り合いの印刷屋で漫画を印刷、参加する気満々のうららでしたが・・当日、腰を痛めた雪はまたも行けなくなります。
1人、寂しい思いのうららは不安・・彼女を気にしていた河村紡が1冊、漫画を買ってくれます。
一方、2人の出会いともなった漫画「君のことだけ見ていたい」のコメダ優（古川琴音）はスランプ状態に。
コミケに行き、大量の漫画を購入・・雪と出会い、うららの漫画も買ってくれます。
つまり、うららの漫画は2冊だけ売れます。
その後、漫画「君のことだけ見ていたい」は最終回となり、コメダ優のサイン会に行くうららと雪。
うららは遅れ、雪はサイン会で「あの時、漫画を買ったのは私です」と、コメダ優に言われ感激する雪。
うららもサインしてもらい、2人でコメダ優のサインで写真を撮り合う姿はほんわか可愛かったですね。
宮本信子の演技も可愛いおばあちゃん、という感じ。
芦田愛菜は孫のように素直で優しい子を演じてます。
17歳と75歳の友情をほんわか優しい雰囲気で描いた作品ですね。
雪は最後、娘のところへ引っ越します。
途中、うららが走るシーンが多いのですがその姿がとても素敵だと思いました。
たぶん、運動神経もすごく良いのでしょうね。走る姿があれだけカッコいいのは珍しいかも。
本当に高校生のような表情、走る姿、演技はやはり上手いと感じます。泣き出す前の悔しい思いを噛みしめる・・というシーンの顔もすごく自然で女優らしさを感じますね。
さすが「MOTHER」であの演技の子役が大人になった・・という印象です。
特に大きな事件もなく、普通の生活と日常を描いてます。
混雑するコミケの様子をチェックして、75歳の雪を連れて行くのはきついだろう・・と、自分が行けなくなったと優しい嘘をつくうららも良かったです。
漫画が売れなくても描き終わり「楽しかった」と、思える好きなことって大切だと思いますね。
のんびりお茶を飲みながら見れる映画です。
最後、エンディングで流れる歌がすごく良くて誰なの？と思ったら、芦田愛菜と宮本信子でした。
愛菜ちゃん、良い声で歌も上手いのでびっくりです。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★3個（満点5個）
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