トム・ハンクスが街の嫌われ者の老人役で主演、周囲の人々の愛に気がつき・・という優しいほっこり系の物語。「幸せなひとりぼっち」のリメイク。
アマゾンプライムビデオで鑑賞です。
2022年制作・アメリカ・G・126分
監督 マーク・フォースター
原作 フレデリック・バックマン
脚本 デビッド・マギー
原題
ネタバレ度40%(後半ネタバレ度90%)
ストーリー
オットー(トム・ハンクス)は真面目で曲がったことが許せない性格。
毎朝、近所をパトロールしてゴミ出しのルールを守らない事に文句を言いながら片付ける。
挨拶されても無愛想、野良猫にも文句を言う面倒な老人で嫌われ者だった。
最愛の妻がガンで亡くなり、この世に未練のない彼は自殺しようとするが・・。
もっと知りたい方
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90%のネタバレ感想
これはスウェーデンのベストセラー小説を映画化した「幸せなひとりぼっち」のリメイクです。
(第89回アカデミー外国語映画賞ノミネート)
始まってすぐに元の映画「幸せなひとりぼっち」を思い出し、懐かしい気持ちで視聴。
ほぼ同じ内容でした。
ラストはやはり感涙ですね。
オットーは妻/ソーニャに先立たれ、自殺を試みるのですが・・いつも邪魔されてダメになってしまいます。
そしてソーニャのお墓に行って「早く逝きたいが難しい」と話してます。
ソー二ャは学校の教師で当時、生徒のマルコムがトランスジェンダーで理解を得られなかった時、支えになった優しい人。
妊娠半年くらいの時、2人で旅行に行ったのですが帰りのバスが事故を起こし、ソーニャは流産、半身麻痺になってしまいます。
そんな彼女を支え、キッチンも改造していたオットー。
(ソーニャの流れは「幸せなひとりぼっち」の方が詳細に描いてました)
回想シーンで、軍隊の健康診断にて心臓の問題を指摘され、入隊出来なかったオットーは帰りにソーニャと出会います。
2人は愛し合い結婚、孤独なオットーの人生に初めて色がついたのでした。
オットーの近所に妊婦マリソル、トミー家族が引っ越してきます。気さくで明るいマリソルはオットーにメキシコ料理を持ってきたり、トミーも彼にレンチを借りたり・・と、交流が続きます。
そんな彼らにうんざりしてるオットーですが彼らは気にしていません。
孤独な彼を心配する優しいマリソルたち。
オットーが一酸化炭素中毒で自殺しようとしてる時、マリソルが来て、またもや自殺失敗。
トミーが足を骨折したので車で病院まで送って欲しい、と言い出すマリソル。
呆れるオットーは彼女が運転免許を持っていないと知ります。
頼まれ、運転をマリソルに教えるオットーも面白い。
運転を怖がり、投げ出すマリソルに彼は告げます。
「いいか、君は2人の子の母親で・・じき3人になる。遠い国からここへ来て言葉や新しいことを学び、トロい旦那と一家を支えてる。運転くらい簡単なはずだ!」
オットーの励ましに涙をこらえるマリソル。
ここは私も感涙。
そしてマリソルに心許し、ソーニャのことを話し始めます。
文句を言ってた野良猫を保護する流れも微笑ましい。マリソルの思いに抵抗出来ず、猫を飼うはめに。
自分で保護したのに「妊婦に猫はダメ」って、オットーに猫を押し付けるマリソルです。
オットーが駅のホームから飛び降り自殺をしようとした時、老人が線路に落ちてしまいます。周囲は携帯動画に撮っているけど誰も助けません。
仕方なくオットーは線路に降りて老人を助けます。その後、その動画が大人気となり、 SNSの配信ニュースをしている女性が彼を訪ねます。でもオットーはもちろん、インタビューを拒否。
マリソルはオットーに、ソーニャのことは悲しいけれど、前に進むために遺品の整理を勧めます。
すると激怒してマリソルを追い出すオットー。
彼の心の傷を理解、心配するマリソルですね。ここも涙が。
電話を貸してくれ、と言われ拒否するマリソル。
理由は自分が心配してるのにあなたは何も言ってくれない、電話をかける理由も、と。
ソーニャがガンで亡くなり、後を追うつもりだったから電話を解約した、と話すオットー。
(この時、初めてソーニャのことを詳しく話します)
オットーは友人夫婦がこの街から不動産屋に追い出される、と知って助けようとします。
(死ぬため身の回りを整理していたオットー)
結果、オットーの通報で SNSでニュース配信してる女性が来て、横暴な不動産会社を撮影・・友人夫婦を助けたのでした。
突然、オットーが倒れ、病院に連れて行くマリソルは出産。
オットーは孫が生まれたように喜び、世話をしますが・・心臓が悪い彼は亡くなります。
世話になったマリソルたちにお金、車を残し、ソーニャが支えた生徒/マルコムにも車を譲ったオットー。
周囲の人たちは彼の葬儀で涙を流します。
マリソルに猫を託し、すべての整理をしていたオットーでした。
長い作品と思えないくらいサクサクと視聴、楽しめた映画でおすすめです。
元の作品「幸せなひとりぼっち」はもっと老人っぽい主人公なのでこれもすごく良いですね。(アマプラ)
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
好き度は★4個(満点5個)